中国領空侵犯への反応

中国の情報収集機が長崎県男女群島沖を飛行し日本の領空を初めて侵犯した。空自基地の管制レーダーの能力を試す意図があるとの見解もあるがただそのためだけであれば敢えて領空内に入らなくても良かったはずだ。その直後中国政府からどの国の領空を侵犯する意図は無いとの声明が発表された。ということは意図的に侵犯したということである。なぜか・・・先月海上護衛艦が中国の領海を航行した。軍艦は安全を害しない限り他国の領海を航行する「無害通航権」が認められている。ただ中国は事前連絡を求めており日本もその約束を守る予定であったが手違いがあり無断航行となってしまった。日本政府の謝罪はなかった。国際条約に準拠しない要求を甘く見ていたのかもしれない。今回はその報復措置といえる。なぜ戦艦で仕返しに来なかったかというと日本は無害通航権を認めているので仕返しにならないからである。犬が庭木にシッコをかけていったので猫をけしかけて玄関にウンチをさせたという感覚に近い。飼い主がちゃんと近所付き合いをしていれば大きな揉め事にはならないはずである。ところが日本政府の見解はいつも通りの由々しき事態と有事を煽るような内容で右寄りの大手新聞社も右へ倣えという論調である。田中角栄が締結した日中友好条約を思い出さなければならない。現在立民党も代表選挙中である。枝野代表候補がこの件に関し中国を北京政府と呼んだのは甚だ外交感覚が乏しいと言わざるを得ない。