2018.11.23  鈴木央紹カルテット

鈴木央紹介(ts)本山禎朗(p)若井俊也(b)西村匠平(ds) 
 鈴木は丁度1年前にレギラー・カルテットで来演し、圧倒的なパフォーマンスを見せつけて行った。今回は一回りと少し下の年恰好になるLB馴染みの若手精鋭を配して臨むこととなった。それはそうと、以前、ここのブログで『央紹』『禎朗』『伊陽』が難読三羽ガラスとされ、しかし、それを読めねばモグリと断じていた一行があったかと記憶している。本日はその中の二人が顔を揃えている。これも何かの縁だろう。ところで、“凄い”ということばを使わずに、その力量を的確に言い当てることに苦慮するミュージシャンは少なくないが、鈴木はその先端に陣取っている。かつてミスター・ジャイアンツと呼ばれた長嶋茂雄は、普通のことをより派手にプレーすることで衆目を独占する選手だったが、それとは違って鈴木は難しいことを平然と演奏して衆目を釘付けにする演奏家である。このカルテットでも、一人異次元で“天才話術”を連発していたが、そこに浮いた感じはなく、明らかに集団演奏のクオリティーを高める方へと作用していた。我らを唖然とさせる鈴木は、我が国のリーディング・テナーだと確信する。曲は全て本山が持ってきたもの。「エンブレイサブル・ユー」、「バップリシティー」、「イット・ネバー・エンタード・マイ・マインド」、日本通のO・ピーターソン「スシ」、「ローラ」、D・ピアソン「イズ・ザット・ソー?」、「ステラ・バイ・スターライト」、「フォア」、アンコールは「ドキシー」。
2018.6.26 鈴木央紹クインテット
鈴木央紹(ts) 田中朋子(key)岡本広(g)若井俊也(b)西村匠平(ds) 
 この日は、朋子さんのオリジナル中心の選曲だ。朋子さんのことは岡本さんより詳しいと豪語するLBマスターの計らいであることは想像に難くない。ご存知のとおり朋子さんの作品は珠玉の名曲揃いで、彼女は“いい曲メーカー”とも呼ばれている。その朋子さんと鈴木とは初共演、したがって鈴木にとって朋子さんの曲は初演という辻褄になる。抜きんでた譜面読解力の持ち主と言われている鈴木は、この日も殆どリハなしで臨んでいるという。その朋子さんの曲は、「ヴェガ」、「ジャックと豆の木」、「一生の愛(トリプルL)」、「デイ・ドリーム」、「タイム・トリップ」。鈴木はこれら各曲を、ある時は豪快にまたある時は切々と歌い上げていく。難曲もドンピシャ!それは幾度も積み重ねて来た愛奏曲のようでさえあり、朋子さんの曲が新たな生命を宿した至福の一時でもあった。なお、その他の曲はスタンダード「ヒア・ザット・レイニー・デイ」、「レッツ・クール・ワン」、「酒とバラの日々」、アンコールの「ボディー&ソウル」。
 “腹立ち日記”でメッタ切りにされている我が国の権力者が最も恐れていることは、「真実が明らかになること」である。それからすると、LIVEはその場で真実が明らかかになる。今回は鈴木の真実をきちんと確認させて頂いた。蛇足ながら、筆者はルパン派ではない。アンチ・ルパン賛成。ショボッ。 
(M・Flanagan)