007

あるきっかけがあって今007シリーズDVDを一作目から見直している。映画小僧だった若い頃の僕にとって007シリーズはフエリーニ、ビスコンティ、トリフォー、ルイ・マルの箸休め的なものに過ぎなかった。とはいっても面白いので何作目までは映画館で見ている。町山智浩と言う映画評論家がいて博覧強記、映画の見方の新しい視点を教えてくれる。映画塾と言うサイトがあってそこで一作目の「ドクターノオ」を取り上げていた。
今8作目の「黄金銃を持つ男」見ている。カーチェイスで川を空中で360度ひねりながら渡るというシーンがある。それを見たくて映画館に足を運んだ記憶がある。映画館でも「おおー」と言う声が上がったものだ。
そのDVDを見てある記憶がよみがえってきた。悪役の根城がタイのハンガー湾の孤島にある設定だ。その地域は大小の島と言おうか大きな岩と言った方が良い物が点在していて今は国立公園になっているはずだ。
タイに旅行をしたときにそこまで足を延ばしたことがある。ここにロジャー・ムーアが水上飛行機で着陸したんだ、‥‥この辺に黒い水着を着たボンドガールが日光浴していたはずだとか太陽光パネルはあの島だとか同行者に要らない解説をしたことがある。島自体はバッタ物の土産人を売る露店以外本当に何もない島であった。
記憶に残っている重要なことはそのことではない。
そこに行く途中の広大なマングローブ林と昼食で立ち寄った水上都市である。遠くから見ると平べったい大きな船に見えた。学校もモスクもあるとのことだった。微妙に揺れる木の道路を伝って奥まで行ったが水上のカスバと言った風情であった。トイレは当たり前であるが海に直接流す。トイレの隣にレストランの生け簀があってオマールエビが買われていた。トイレとオマルが掛詞になっている。レストランのスタッフがエビを引き揚げていく。これが「海老で鯛を釣る」ではなく「タイでエビを釣る」かと思っていた。昼食はオマールエビが出てきたが流石に食べられなかった。