独立行政法人の行末

北大の広告が新聞に載っているのを見ると今でも違和感がある。2003年に国立大学が国立大学法人になったことを改めて思い出す。週一度は北大構内を自転車で通るが民間の商業施設が増えている。産業界との共同プロジェクトがいくつか新聞の紙面をにぎわせていた。日本ハムの球場を構内に作る話まで一時期浮上していた。大学は事務方は文科省が担い教学部分は学部教授会の自治が建前であった。だがこれが2003年の国立大学法人法によって骨抜きにされつつある。北大の場合名和学長がパワハラが原因で解任され宝金新学長が選ばれた。大学サイドからは説明はない。学者サイドのこの弱腰が今の学術会議の任命問題の伏線になっていると思うのである。だが今回は学者側の徹底抗戦に会っている。政府は学術会議に産業界の人間も入れたがっている。公務員の任命権を盾に取り人事権を掌握しようとしている。公務員も奉仕先は政府ではなく国民であることをまず確認しておきたい。株式会社化してはならない分野がいくつかある。医療、教育、水道などのインフラ部分である。「一週間で覚えられる受験英単語」の類の本が有る。ところが「三日で覚えられる受験英単語」と言う本が出るとそちらの方が効率的と主流になり結果として必ず学力は落ちる。学術論文の提出数は毎年減っている。運営交付金などの獲得手続きなどの雑務が多すぎで研究に時間を割けないからだ。学生と時々話す機会がある。それぞれはみな賢く良い青年である。一流会社に就職を決めていく。だが学生時代から「長いものには巻かれろ」みたいなケースをずっと見続けていると分断する側に回るのではないかと密かに危惧するのである。