Jazz紳士交遊録vol16 若井俊也

12月往来自粛要請が出てる中、来てもらう。前回来てもらった3月は外出自粛要請が出ていた。何となく籤運が悪いように思われるが実はそうでもない。一昨年の最多出場回数部門で殿堂入りを果たしている。確か五十数回演奏してもらっている。どうしてそんなことになったか・・。暇だからではない。演奏も人柄も信頼できるからである。店で待っていては東京の若いミュージシャンを聴く機会はなかなか巡っては来ない。俊也に自信をもって紹介できる若いミュージシャンと来てもらった。その積み重ねが五十数回という数字になった。最初に来たのは天才の誉れ高い兄貴の若井優也とだった。僕の感性が届く範囲で素晴らしかった。安心して興奮できるのである。マイルスと演奏した最初で最後の日本人プレイヤーケイ赤城さんのトリオを本田珠也とやっている。それだけでも信頼に足る。ベースをいじって3カ月後にはもうプロになっていた。兄貴よりも天才タイプかもしれない。その事を確信したのは将棋を指した時の事だ。10手指せば大体実力が分かる。序盤が出鱈目であった。ところが中盤以降どんどん強くなってくるのである。序盤は定跡書を読んでいれば楽に指せる。実力が出るのは本に書いていない所からだ。俊也はそこからが強い。たぶんjazzを演奏するときも同じ考えをしている。人間は取り組む分野は違っても思考は同じ傾向のはずだ。
俊也には僕のどの思い付き企画も安心して任せられる。決して落ちることがない。譜面上のロストの事ではない。気持ちの面である。一度学生とやってもらった時、リーダーの考えていることがあまりに稚拙で謝ったことが有ったがその時でさえ落ちることはなかった。もう売れっ子になったので年五十回来たもらうことは不可能になったが12月同郷の天才宮川純、ルナとやってもらう。防毒マスク着けてでも来ていただきたい。