国語入試問題必勝法

受験参考書の名前ではない。清水義範のパスティーシュ小説である。徹底的に国語の入試問題をおちょくっている。最近の国会答弁を聞いているとこの小説のを思い出す。
二階幹事長「飯を食うために集まったのではないから『会食』ではない」
加藤官房長官「虚偽答弁の固定した定義は国会の中にはない」
河井元法相「金を配ったが買収ではない」
稲田元防衛相「武力衝突であって戦闘行為ではない」
安倍前首相「募ってはいたが募集はしていない」
「破壊せよ」とA・アイラーは言ったがこういう事ではない。この手の日本語の破壊のされ方を聞くと出鱈目のフリージャズを聞かされている気がする。この日本語破壊行為を許していると「侵略でも戦争でもない!これは事変だ」と発言することをも許すことにつながる。
人は言葉で考える。拡散する思想をつなぎとめるものが言葉である。言葉は蕎麦のつなぎだと国語学者の折口信夫は言った。それを鑑みると上記のお歴々は核となる思想の脆弱さが浮き彫りにされる。
音と音楽の仲介するのも言葉である。心に浮かぶ音がすべて音楽になるわけではない。音と言葉の関係は理論と実践の関係に等しい。ひらめき沈んでいく音にくさびを打ち込み定着させるのが言葉の力である。Jazzの場合即興で行われる部分が多いのでこの関係がベールに包まれているが基本は同じと考える。こういう作業をしていないミュージシャンは壊れた日本語を気にしない人が多い。
付記
この文章を書いている時点で2020年が終わった。何とか生き延びたと言うのが実感である。皆様方にはご支援いただき本当にありがとうございました。