鬼に金棒

「鬼に金棒、小野に鉄棒」という標語が先の東京オリンピックで流行った。
オリンピックが始まってしまった。ブログを読んでいる方から「予想が外れてしまいましたね」とのコメントを頂いた。当たったとしても「どうだ」と言う気は毛頭ないが外れ方がひどすぎる。非常事態宣言下なのである。志ん生師匠に説明してもらう
「非常事態っていうのは、熊公いいか、非常に大変な事態ってことなんだぜ、普通の状態ではないってことだ。」
「ご隠居、普通じゃないってことは例えばどういう事なんですかい」
「例えばだな、この深川あたりが大火事になったとしたら大変だろう」
「そりゃ大変だ」
「お前か長屋が火事になっている時運動会をやるかい、」
「まず火を消さなきゃ」
こんな当たり前のことが通用しなくなっている。内村航平が難易度の低いところで鉄棒から落下した。呆然としていたらしい。こちらは勝利至上主義になった五輪が本来のスポーツと乖離していること自体に「手放し」では賛成しがたいのである。新聞もテレビもラジオもオリンピック一色である。オリンピック中継ははなから見る気はないがニュースでもオリンピック優先な報道は困るのである。例えば札幌は25日で北海道からの時短要請は終わる。まん延防止等特別措置を国に要請しているが国は難色を示している。頻繁に営業時間の変更をするのは本当に困るのである。その辺の情報が全く入ってこない。取りあえず柔道で金メダルを取ったではないか・・・取りあえず皆で応援しよう・・・と言う事か。東京では日曜としては過去最高の感染者数が出ている。いつもながら検査数が発表されないが実数の何倍もの数字になるはずである。医療が逼迫する重大局面なのにメダル獲得報道が優先なのである。
マスコミの論調の推移は見え見えである。「努力してきた選手には罪はないのだから良い環境でやらせてあげよう。」次は「始まったのだからごちゃごちゃ言わずに応援しよう」
感染が爆発するかもしれない。だが「みんなで楽しんだのだからだれの責任とかは言いっこないしで」
野党議員から「今からでも中止を検討していただけないか」との要求に対し丸川大臣は「もう選手が来ちゃっているから・・・」と答えた。これはやり手のお姉さんが「もう子供だっておなかの中にいるのよ。もう私たち結婚するしかないのよ」と言って脅すときの手口と一緒である。
運営面でも矛盾だらけである。濃厚接触者との対戦を事実上拒否できない仕組みになっていることが内閣官房の文書から明らかになった。選手から負の連鎖が始まる可能性が有る。
無観客の試合がほとんどの為ボランティアの人数が減り大量の弁当が余り廃棄されている。コロナ禍でこの弁当で助かる人が少なからずいるはずである。
巷にまん防、地味に貧乏。ペレスはマンボでショーターはリンボ
付記
東京オリンピックの日本選手の活躍を見て吉田少年は体操部に入った。転校した先には体操部がなかったので一年ちょっとの在籍だったが床では後ろ宙返りの伸身一回ひねり位はできるようになっていた。鉄棒は苦手であった。先輩が落下するのを見ると恐怖感が先に立って鉄棒から手を離すことができなかった。泳げないのに海で浮き輪を取られるような感覚であった。