権威と権力

エリザベス女王と安倍元総理の国葬が重なってしまった。そこに国の統治の在り方の変質が見て取れる。法的な解釈、故人の生前の政策的実績も問題だらけであるが取りあえず置く。イギリスは長い歴史の中で学習し王室を権威と位置づけ権力は議院内閣制の長に委ねた。日本も遅ればせながら第二次大戦後天皇は象徴とし権威付け権力は議院内閣制の長である総理に委譲した。権威と権力を持つ天皇が軍部に利用され戦争に邁進した歴史を反省したうえでの選択である。ここでは押し付けられた憲法議論も置いておく。安倍政権からここ三代の政権は峻別されていた権威と権力を行政の長に引き寄せようとしている。戦前の大日本帝国の姿だ。今の日本は国葬で賛成・反対に二分されている。この分断が実は自民党にそんなに不利に働いていないことに驚く。自民党の支持率は勿論落ちている。ところが野党の支持率も落ちているのである。増えているのは支持政党なしなのだ。政治不信による無党派層が増えていると言う事である。こうなると強いのは組織化されている自民党だ。やけっぱち解散がない限り三年間国政選挙はない。国民のパンチをクリンチでしのぎ切れば自民党は明日のジョーの如く甦るかもしれない。安倍元総理は街頭演説で「こんな人たちには負けるわけにはいかない」と言った。我々はこんな人たちに負けるわけにはいかないと言った人に負けるわけにはいかない。三年目の浮気・・♪は大目に見るが三年後の選挙は大目に見る訳にはいかない。
エリザベル女王に哀悼の意を告げる国民の列にベッカムがいた。9時間並んでいると聞いた。イギリスも色々な問題を抱えている。議会では労働党と保守党がののしり合う姿をよく見る。しかしこの様な国葬では妙な駆け引きはない。
何度も言うが日本の国葬は葬儀ではない。安倍家の葬儀は終わっている。国葬には参列しない野党議員も線香をあげに行ったと聞く。だいたい葬儀に出欠を取るはがきを出すなど今まで聞いたことがない。結婚式か・・とタカ&トシ風に突っ込みたくなる。
国葬がある人物の権威付けに使われようとしている。「理屈じゃねえんだよ」と言うお歴々にはアルバート・アイラーか・・・・と突っ込んであげて欲しい。