失言レストラン その2

麻生副総理がまたやらかしている。時の権力者が発言するとそう思い込む国民が残念ながら相当数いる。事実を突きつけて一つ一つ間違いを指摘して追い込む必要がある。麻生副総理は「少子化の最大の原因は女性晩婚化」と発言している。出産に体力的問題が有るとしている。
現実は日本の女性の平均結婚年齢は29.4歳でOECD36か国中8番目に若い(G7で2番目に若い)が出生率は下から4番目。フランスは33.1歳とG7で2番目に晩婚だが出生率は一番高くなっている。(2020年統計)ここからは推測であるが麻生総理は29歳の結婚年齢は遅いと考えている節がある。大日本帝国時代は確かに早かった。その時代の印象が刷り込まれていると思われる。女性はもっと怒って良い。子供を持たない理由のトップは「子育て、教育にお金がかかるから」である。内閣府の2022年度版「少子化対策白書」に掲載されている。麻生副総理は漫画を見ることに忙しく白書は読まないらしい。今頃くしゃみをしているかもしれない。白書ん大魔王と呼んでおこう。

失言レストラン

清水健太郎のデビュー曲に「失恋レストラン」という曲が有る。1976年の曲なので若者は知らなくても何ら恥じることはない。政治家が失言をする時、それはレストランでアラカルトを頼むのに似ている。今回の2品は重厚なソースで食べる肉料理の風情である。
井上義行参議院議員
ご存じ安倍総理の元秘書で統一教会の絶大なる後押しで当選した男である。統一教会の会合で井上先生は喰口になりました・・・と万雷の拍手で迎えられているビデオがワイドショーで繰り返し流されていた。その井上が山上被告に「親の財産の事で苦しむなど甘ったれるな・・・。自分は大根一本で一週間暮らした」と説教を垂れている。こんなことを言う感覚が全く分からぬ。救済法が成立したことでもう免罪符を得たとでも思っているのであろうか。鈴木エイト氏はこの件で取材を申し込んでいる。井上は甘ったれではないのでちゃんと取材を受けてくれるのだろうな。この男に後五年税金で給料を払わねばならぬと思うと胸やけがする。
麻生財務大臣
このお大尽は失言と言うよりは確信犯である。過去の有名フレーズ「ナチスに見習え」はある意味で本当に実行されている。俺くらい大物になると誰も口出しできないんだよ・・・はははと言う事らしい。今回は「防衛増税は国民の理解を得ている」発言である。国会閉会後の閣議決定で決めただけだ。議会民主主義を根底から覆す発言である。この発言も胸やけがする。それもそのはず「胃の上」だ

岸田総理の欧米漫遊記

外交の岸田である。華やかな外交の舞台でフラッシュを浴びるのが好きである。5月に開催される広島でのG8の根回しもあるが一番重要なことはバイデン大統領の靴を舐めることである。会談の際には手土産が必要である。三嶋がカレーおかき、壼阪がバームクーヘンを持ってくるように岸田総理もバイデン大統領に手土産を持って行った。防衛費GDP2%まで増額、敵基地攻撃能力など戦争を出来る国への体質改善という豪華なお土産である。これらの防衛3原則の改定は国会閉会後に閣議決定でなんら審議なしで決められた内容である。国会で審議などしていたら今回の日米首脳会談に間に合わないと見たからだ。本末転倒も甚だしい。今までの防衛方針を根底から変えるのに国民の意見は全く反映されていない。マスコミも北朝鮮のミサイル発射や台湾有事をあおる報道が目に付く。素人考えであるが台湾有事はある条件がそろわない限り発生しないと考える。中国が台湾を攻撃する時は台湾が独立を主張する時だけである。蔡英文率いる与党民進党でも独立を視聴する勢力は少数であることと中国が実利を考える国であることがその根拠である。台湾には半導体の世界的企業TSMCがある。ここにミサイルを撃ち込んで焼け野原にするとは考えづらい。もっと有効的に利用しようとするはずである。実際もう株式の半分を取得しているとの情報もある。島国であるためロシアがウクライナに侵攻するようには中国は台湾を併合できないという。軍事装備的の問題なのでここでは省く。
重要なことはもし戦争をするようなことになった場合自衛隊はアメリカ軍の指揮下に入ることになる。北朝鮮のミサイルが飛んできても着水してからアラートが鳴る情報網である。アメリカの衛星情報に頼らざるを得ない。すると怖いシナリオが考えられる。アメリカの防空衛星システムで例えば北朝鮮のミサイル発射の兆候が有ったとする。アメリカから「ちょっと、北朝鮮脅したれや」と指示が来ないとも限らない。1発でも発射したら何百発ものミサイルが飛んでくる。日本の未来はない。

楢山節考

今村昌平監督の映画で緒形拳と坂本スミコが熱演している。簡単に言うと姥捨て山の話である。素晴らしい映画であるが同時に胸が痛くなる映画でもある。ある人間の言葉でこの映画の事が脳裏を掠めた。
成田悠輔。イエール大学の助教授という肩書であるが、日本で言うと助手と言う待遇である。まず経歴詐称であると言っておきたい。この男あるインタビュー企画で「社会保障を議論しなくていい世界にするためにある年齢で集団自決を」と言い放った。オレオに元ネタI got rtythmが有るように曽野綾子が2016年2月12日号の週刊ポストで「高齢者には死ぬ義務がある」と述べている。皆いつかは死ぬことは知っているし時には愛する者の為には替わって自分が死んでも良いとさえ思っていることが有る。だがこのように政策的に「死」が語られるとなんと薄っぺらく感じる事か・・。
お国の為に敵艦に突っ込む特攻隊の発想と限りなく近い。

安倍総理襲撃事件の残したもの

1月5日ないよりましだとしか思われない被害者救済法が施行された。そして奈良地検は拘留期限の13日までに山上容疑者を起訴する方針を決めた。半年に及ぶ鑑定留置の末の事である。検察の思惑は推察の域でしかないが国会審議中は山上容疑者に発言の機会は与えない方針と思われる。取りあえず世論を鎮めるため何らかの救済法は臨時国会中に成立させなければならない。実際山上の様な二世信者を救える内容には程遠い法案である。その中心にいた人物がこともあろうか統一教会とズブズブの萩生田政調会長である。この人物文鮮明と韓鶴子の写真に最敬礼をし信者の前で「日本に神の国を作りましよう」と発言した張本人である。泥棒の取り締まりを泥棒にさせることに等しい。この類の人物がまだ何人も涼しい顔をして国会議員を続けていることがまずおかしい。
なぜこのような事件が起きたのか・・・。日本国内では珍しい銃撃と言う事もあって政治的テロという論調が有る。これは明らかに間違いである。統一教会に生活を滅茶苦茶にされた者の復讐劇である。裁判では情状酌量の余地がある。こういう発言をすると必ず「テロを許すのか」というクソリプが来る。この反社会的勢力を存在に目をつむるというより保護さえ与えてきた自民党は罪深い。
そして被害者救済に話が向かうと統一教会と自民党の関係の説明の部分が何処かに行ってしまった。何度でも言い続けなければならない。無関心の所に悪ははびこる。

五輪アンケート

1月7日の道新経済欄に札商新年交流会の記事が有った。会頭岩田圭剛氏と秋元市長が並んで写っていた。札幌五輪はまだあきらめないとのコメントが有った。その前日国際IOCが30年開催をフランス、スイス、イタリアの共同開催の提案を行ったとの情報が有った。東京五輪贈収賄事件のほとぼりが冷めない中札幌に見切りをつけたようである。秋元市長は今年の秋をめどに住民アンケートを行い判断材料にしたいとの考えを示していた。4月には市長選が有る。争点にはしたくないとの意思の表れである。ところがその手間を省くアンケート記事が8日の道新のトップ記事になっていた。「札幌五輪、市民の67%が反対」
これで札幌五輪問題は成仏したと考える。この結果を踏まえて再度9月にアンケート調査を行うのは無意味であるばかりか市が道新に喧嘩を売ることになる。道新は東京五輪の際全国紙5社に交じってスポンサーに名を連ねていた。30年の札幌五輪を見据えての戦略であったが汚職問題、新幹線延線の無期限延長などすべての材料が逆風である。とうとう手のひらを反した。秋元市長は潔く諦めるべきである。
このような逆風の中電通なしにスポンサーを見つけるのは不可能に近い。その付けは我々市民に回ってくる。
まだ東京五輪の総括ともいえる汚職、談合事件の裁判も始まっていない。高橋容疑者の検挙に止まらず最低組織委員会の武藤事務総長、そして電通本体にもメスが入らなければ納得できるものではない。

少子化対策

岸田総理が異次元の少子化対策を行うと宣言した。勿論具体的な施策はない。大体異次元とつく対策は「異次元の金融対策」でバレてしまったがどこか胡散臭い。出生率を見れば30年前から分かっていたことだ。大晦日近くになってから正月の準備をしても間に合わない。この対策の説明するにあたって「将来的に」とかいう表現が多い。国葬や軍備増強は即断するのにだ。やる気を演出しているとしか思われない。そしてこの財源の話題になった時甘利元幹事長がぺろっと言ってしまった。「消費税増税」も考慮に入れるべきだと・・・。化け猫の正体見たり・・だ。そもそも消費税導入時は社会保障費に充当するという触れ込みであったが、実情は法人の減税の補填に使われた。そもそも少子化は将来への不安に起因するところが大きい。この物価高の折、戦争危機を煽り軍備増強する中子供を育てたいという若者が増えるはずはない。相対的貧困化が進む中それに拍車をかける消費税増税を進めておいて「だけど子供は産んでね」などとどの口で言うのだ。少子化はいつ始まったのであろうか。第二次ベビーブームの子供達が結婚を考える時代にバブルが弾けた。就職氷河期と呼ばれた。この時期出生率はガクッと落ちている。そしてあの竹中平蔵が労働派遣法を施策し世の中に大勢の非正規労働者を輩出させてしまった。自分が生きるだけで精一杯の人間が子育てを考える余裕などない。竹中平蔵がこの問題のA級戦犯と考えている。この人間「若者には貧困になる自由がある」などとシャアシャアと言ってのけ自分はパソナに天下りしオリンピックやコロナ対策の中抜きで蓄財している。You Tubeで少子化を議論しているのプログラムを見た。軍備増強に使われ額を去年生まれた子供80万人に配分すると一人3000万円になるとの試算をしていた(聞き覚えなので数字が違っていたらすいません。兎に角びっくりする額ではあった)これくらいの事をやれば異次元の少子化対策と言ってよい。僕だって一頑張りする。

参拝の是非

立憲民主の泉健太代表が乃木神社に参拝した。乃木将軍は軍神と呼ばれ大日本帝国の象徴的存在である。泉代表は乃木神社を参拝したら軍国主義に追随することになるのかと憤っている。「思想信条の自由」「信仰の自由」などを持ち出して低次元な論点をすり替えるネット住民が大勢いる。問題は政治家が乃木神社に参拝すると言う事が国民には政治メッセージと映る危険性が有ると言う事である。タモリが徹子の部屋で今年はどんな年になるかと問われ「新しい戦争前夜」と表現した。そうした大政翼賛会的な政治枠組みになりつつあるのに立憲はその抑止力にはなり得ないのではないのか。
「203高地」という映画が有った。乃木将軍を仲代達矢が演じている。主題曲はさだまさしの「防人の歌」である。すべてのジャンルでさだまさしだけは受け入れがたい。この曲でも大日本帝国の価値観を見事に表現している。そして油断すると感動してしまったりする。こういう素地が自分にもあるのだと言う事を認めたうえで騙されないように日々目を見開いて生活している。

お年玉

お正月にもらうものと言えばお年玉であるが今年は違うものを貰ってしまったようだ。
元旦、正月気分を味わおうと雑煮を食べた。のどに痛みが走った。最初やけどでもしたのかなあと思ったが勿体ないので一応全部食べた。食べた後が特に痛い。唾をのみ込んでも口を開け閉めするだけでも痛い。熱も咳の症状も全くないのでコロナでもインフルでもないとは思ったが風邪薬を飲みながら三ヶ日を我慢した。物を食べると喉が斬り付けられたように痛むので食事は一日一回にした。流石に腹が減る。空腹を取るか激痛を取るかの悪魔の二択を日々迫られている。増税か赤字国債かの二者択一に似ている。診察が再開する日耳鼻科に行った。病院に行くのは30年振りである。国家にご迷惑をおかけしない健康優良爺である。ファイバーを鼻から入れて喉を見るのだ。右の喉の奥が猿のけつの様に真っ赤かだ。「これは痛いでしょう」と医者は言う。「食事の30分前に鎮痛剤飲んでから食事してみてください」とのアドバイスをもらった。だが鎮痛剤は麻酔やモルヒネとは違う。頬っぺたをつねれば痛いし、食事を取るとそれなりに痛い。1週間で良くなるはずですと言われた。降りやまぬ雨は無いと言う事である。臥薪嘗胆。欲しがりません、豚カツまでは・・・・。
食事も痛いが話すのも辛い。余計なことは喋るなと言う啓示である。まだ何日かは口数少ないが悪しからず。

2023年年頭ご挨拶

明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。賀状に替わりここでお礼を述べさせていただきます。ありがとうございました。
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2022年は日本にとって転換点となる年であったと思う。安倍総理の銃撃事件で地獄の釜の蓋が開いたような状況になった。オリンピック贈収賄事件、統一教会事件、防衛費増額・・・。違う位相に見えるこれらの事件は同じ地下水脈で繋がっている。3月を最後にまん延防止措置法の適用はなく営業は通常に出来るようになった。社会に暗雲が立ち込める中せめてライブの時くらいは楽しんでやれ・・・と言ったエピキュリアンの様な生活で過ごした一年であった。企画ライブ的には素晴らしい内容のものが多かった。Lazyでの縁が東京のライブシーンにも若干の影響を与えていることを知って嬉しかった。今年も東京、札幌のプロ、社会人、学生、お客さんとが交流できるコモンになるべくlazy を運営したいと思っている。願わくばより良き社会の中で・・・。僕は音楽が状況にコミットメントする手段としてはそれ程有効とは思ってはいない。ジョン・レノンがイマジンを歌いボブ・ディランが戦争の親玉を歌っても軍産複合体制にとってはガス抜き程度の影響しかない。確認の為に言っておくが音楽的価値はないと言っているわけではない。飲み屋で宗教と政治の話はご法度という不文律がある。一応それを順守している。一応棲み分けするべく自分の考えはブログに書いている。それについて対話をしたい方はいつでも歓迎である。大催しは1月は休むが6月まで決まっている。兵站なしで進めたインパール作戦の様であるが帝国陸軍の精神力で完遂するものである。