国連人権委員会とジャーニーズ問題

当初国連がジャーニーズ問題を調査しに来たと思っていた。ところがそうではないことが分かった。全国連加盟国に対し定期的に入る調査らしい。その概要が発表になった。よくニュースで聞く問題が列挙されている。女性の非正規雇用の賃金格差、女性の管理職登用率、LGBT問題、労働組合の組織率、差別発言、身障者の雇用率、技能実習生など様々な問題の最後にエンタメ界に於ける性被害としてジャニーズ問題が取り上げられていた。この国連部会の発表を受けての松野官房長官の記者会見を聴いた。まず法的拘束力がないとし全く他人事である。全世界で様々な人権問題が発生している。ここに提言を行うことは内政干渉では無いことを採択している。まずこの事に対する理解が政府指導層にはない。当然被害者の会の話を聞く意志は全く感じられなかった。いつもの「個別の事案には返答できない。裁判で解決されるべき事案と考えている」とのⅡⅤフレーズである。日本が発展途上国並みの人権侵害があることに無関心である。国連からは1990年代に政府から独立した人権擁護委員会を設置する様指導されているが右から左に受け流している。人権擁護委員会は存在するが法務省の外局としてである。そういえばジャニーズ問題でもとってつけたような第三者委員会が設置されたがその後の消息は聞かない。分野は違うがマイナ保険証でも調べる側と調べられる側の責任者が同じ河野大臣という茶番劇も会った。その手の同名異曲は原発問題でも存在する。
根本の発想が皆同じ穴のむじなである。

インバウンド

中国の訪日団体旅行が解禁となった。lazyにも時々中国系のお客さんが来ることもあるが頻度は少ない。海外のお客さんの8割はマークが書いてくれたブログのおかげである。中心街のジャズ関係の店には外国人客が大勢来て景気が戻ったとの声も聴く。音楽を聴きに来てくれる人であれば何人であろうと関係ないだろうという意見が正論に聞こえる。狭義の意味では異論はない。だが日本の国の在り方から見ると決して喜べることではない。輸出産業が駄目だからインバウンドで稼いでね・・・日本は発展途上国になり下がったのだから・・・と言う事を意味する。国力の低下、日銀政策の誤りから恒常的な円安傾向にある。それが物価高に拍車をかけインバウンドの増加がそれを加速させる。折からの酒類の値上げ光熱費の高騰が我々の様な零細業種を直撃する。僕の様に東京からミュージシャンを呼んでライブをやる身にとってはインバウンド増加によるホテル代、航空券の高騰が致命傷になる。来年まで月1本程度の企画が決まっている。個別企画ごとファンドを募ってやるしかないのではと考えている。

爆弾発言

国内ではマイナ保健証や国会議員の海外視察で国民の意識が脇道にそれている時麻生副総裁が台湾でとんでもない発言をしている。
「お金をかけて防衛力を持っているだけではだめで、いざとなったら台湾防衛のために(防衛力を)使う」台湾に自衛隊を派遣し中国と事を構えることを意味する。集団的自衛権をも逸脱する行為で完全に憲法違反である。そんなこと国会では全く議論されたこともない。一応日本のNO2の地位にある人間である。馬鹿も休み休みにしてほしい。
1972年の日中共同声明の北京政府を唯一の中国と認める内容にも反する。ちかじか公明党の山口代表が訪中する。必ずこの発言について言及されるであろう。泣く子を起こす行為は卒業してほしい。いつの時代も勇ましい声をかけるのは弾の飛んでこない所で安穏としている老害で倒れていくのは若者である。8月は戦争の事が頭をよぎる月である。マスコミはこうした発言を弾劾してほしい。

クラウドファンディングの功罪

松川るい、今井絵理子の視察旅行の内容が分かってきた。地元議員との意見交換などそれらしきものは5日間のうち4時間だけである。この類の視察旅行が9月まで150人の議員が予定している。旅費の部分も不透明であるが一日10万の日当もでる。自民党議員であれば大臣クラスで官房機密費から100万のお土産代も出る。国会議員であれば飛行機はファーストクラス、ホテルは五つ星である。そのたぐいの予算が5億計上されている。岸田総理が中東を歴訪した際エジプトの博物館に資金支援や技術協力する約束をして帰国した。折しも自国の国立博物館が運営費を捻出できなくてクラウドファンディングに頼っているとの報道がされている時である。目標1億は9時間で集まったと言うが手放しでは喜べない。芸大で維持管理の為ピアノを売りに出したという事もあった。国に依存しなくても研究費、維持費が募れると知ったら財務省はあらゆる分野で予算を削るであろう。そうすると効率の悪い研究分野はあっという間に壊滅する。北大でも期間限定の研究員の多くが雇止めになった。国力を疲弊させる予算の配分を辞めるべきである。国会議員の旅行や防衛費に回す予算が有ったらこの分野に回してほしい。もし政府がクラウドファンディングを推奨するのであれば保険証廃止に掛かる費用240億をクラウドファンディングで集めてみると分かるはずである。いかに国民に支持されていないことが・・・・。

修学旅行 延泊

自民党女性局の議員を中心に38名で視察旅行という名の修学旅行を敢行したことは前回述べた。新しい事実が判明したので追記しておく。団長格の松川るい議員は娘を同伴させている。国会議員の自腹は30万である。ファーストクラスで往復すれば一人300万の運賃である。経費の出どころを閉会中審査で質してほしい。関西のバンドマンも怒ってる。声を拾っておく
「今回のビータのあごあし、まくら代は誰がもっとるねん。一人E十の自腹やろ。娘の分はどないなっとるちゅんや。テルホかてA万は下らんやろ。A万ちゅうのは餡まんでもヨルダンの首都ともちゃうで・・・。8万のことやで。シーメかてメンラーで済ますことないやん。おフランス料理や・・舌平目ムニエルとかいうやつや。しらんがな。わしら北海道に行ったらジンギスカンや・・・。牛肉と羊肉の違い分かるか・・・牛丼know what lamb iaや。わしらビータ行ったって大変やで。ギャラだってすいやだ。開けてみるとG千や・・。ありゃ・・と思う事もしばしばや。「G線上のアリヤ」ってか・・・・バッハ野郎、責任者でてこい!」
親子ネタで広島で気になる件がある。広島は岸田総理のおひざ元である。この地で大規模な政治資金パーティーが開催された。まず選挙まじかの閣僚の政治資金パーティーは制約されている。もし巷でささやかれている9月解散があるとすればこれに抵触する可能性が有る。この行事でかの官邸パティー息子の岸田翔太郎が挨拶した。「一から出直す」と言う事だ。この階層の一から出直すと言う行為はこの程度である。親の知名度で開催された金集めのパーティーである事を分かっているのか。そういえば岸田翔太郎も親の外遊に付いて行って観光旅行してお土産買いあさっていたなあ・・・。

修学旅行

自民党女性議員がフランスに視察旅行に行った。女性局の国会議員4名を含む、地方議員、自民党職員総勢36人である。目的は少子化対策に関する意見交換とある。確かにフランスは少子化を克服しつつある。婚外子の比率も高いしそういう分野では差別のない国である。フランスは不倫騒動が少ない。男女の関係性がカップルで動く動く文化が定着しているからだ。トリフォー、ルイ・マル、クロード・ルルーシュの映画を見るとそれが分かる。予習をしてからの渡仏であるならば効果を全否定はしない。だが修学旅行よろしく36人もで押しかけ係員に概論的なレクチャーを受けるだけであったなら意味のないものである。ツィッターに挙がっている写真はエッフェル塔前での記念写真や三ツ星レストランで食したフランス料理である。日本は灼熱地獄の物価高である。シングルマザーのお母さんがうどんを子供と分け合って食べた・・・という記事が掲載される今日この頃である。アイドルが悪いわけではないが元スピードの今井絵理子はそれを慮る想像力は有るのか。そしてこの修学旅行の経費である。今井は国会議員は30万自分で負担し残りは自民党の経費で捻出し政党交付金は使っていないと胸をはった。お金に色はついていない。我々の血税が入っているのは明らかである。海外視察の場合、自民党の不文律の規定では国会議員はファーストクラスである。往復300万である。地方議員はビジネスクラス、200万。ホテルは5星、1泊7,8万である。そしてこういった海外視察の場合、官房機密費からお小遣いが配られるが慣例だ。陣笠議員であってもその額30万。官房長官のネクタイがエルメスに変わったならお小遣いで買われたお土産である。この旅行の頃、れいわの山本太郎は秋田県で洪水の害を受けた民家の汚泥を汗まみれで取り除いていた。
我々はもっと怒って良いと思う。

大阪万博を探る

大阪万博の開催が危ぶまれている。パビリオンの建設が殆ど進んでいないだけでなく海外パビリオンの建設申請すら出ていない。元通産官僚石毛事務総長は年内に着工すれば間に合うと高を括っている。何の根拠もない。そして経費もどんどん高騰している。この構図前にも聞いたことが有る。東京オリンピックである。建設予定地の夢洲は軟弱地盤で舗装されていない所は歩くだけで沈んでいくような地質である。沖縄の辺野古を思い出してほしい。島全体を支えるために高額な杭を何本も打ち込む。総額790億円の税金が投入される。大阪府民ではないから関係ないと思わないほうが良い。建設費は国、府市、財界が3分の1ずつ負担する。少なくとも我々が3分の1は負担する。予算は既に1250億から1850億に上振れし3000億にはなるだろうとの予測も出ている。吉村知事は国に支援を申し出ている。折からの物価高・・いも美以外にも建築資材にも影響が出ている。そしてこの猛暑下で働く建設業労働者も不足し大型免許を持つバス運転手の引き抜き合戦が横行し秋の観光産業にも影響を与えている。
これから予測される突貫工事を遂行するために無謀な作戦が提案された。2024年から残業規制法案が適用されることになっているが万博には時間外労働の上限規制を適用しない様日本国際博覧会協会が政府に要請した。ここの理事は労働者の味方であるはずの連合の芳野友子である。
従事者に死人が出るはずである。
組織委員会にはダウンタウンやコブクロの様なお飾りひな壇芸人もいるがシニアアドバイザー、或いはアンバサダーという肩書でウサビ・サコ氏、ロバート・キャンベル氏、福岡伸一氏等の高い見識を持つ方もいる。延期あるいは中止の声をあげるべきではないのか

悪魔の飽食

作家森村誠一が亡くなった。僕は熱心な読者では無かったが出版業界の矜持に関する事件が有ったので「悪魔の飽食」について述べておきたい。そしてもっと大きな負の連鎖についても・・・・この作品は第2次世界大戦中の関東軍731部隊の人体実験を告発する作品である。ここで使用された写真の一部が誤用であったことから事実を隠蔽したい右翼勢力がそれを逆手に取り「本全体が捏造だ」と騒ぎ出した。当初この本は光文社から出版されていたが嫌がらせに屈服し絶版にしてしまった。森村は絶縁を宣言し他の出版社をあたったがどの出版社も二の足を踏んでいた。だが角川春樹が「政治的に本が葬られるのを見過ごしては出版人としての矜持にかかわる」として角川書店が引き受けた。そしてこの本は大ベストセラーとなり角川書店の隆盛を象徴するモニュメントとなった。だが美談はここまでである。
奢れるものも久しからず。盛者必衰のことわりをあらわす。・・・教科書部門も運営していた角川がある団体からの圧力に屈し筒井康隆のある文を削除し筒井康隆は抗議の絶筆宣言をするのである。その後、角川ではいくつかのスキャンダルが発生し東京オリンピックでは贈収賄疑獄の一翼を担ってしまう事となった。
一方ここで描かれている731部隊に所属していた人間は戦後どうなったかと言う事である。幹部の軍医は全ての実験資料をGHQに渡した。GHQは貴重なデータであると判断し関係者の戦争責任を追及すべきではないとし関係者は戦後も生き延びた。あるものは厚生省の技官となり、あるものは大学の教授となり、あるものは研究センターに入り、あるものは医薬品会社を設立した。この見逃した事実が国民にまた災難を振りかけることとなるのである。ミドリ十字という会社を覚えているだろうか。血液製剤を製造し薬害エイズ事件を引き起こした会社である。この会社の専務取締役に内藤良一という人間が居る。731部隊の責任者石井四郎中将の片腕にあたる人間である。監督官庁の厚生省にも731部隊の生き残りが在籍し利益誘導をした事実はあまり知られていない。
マルクスのブリュメール18日は次の有名な言葉で始まる。「偉大な世界史的事実と世界史的人物は二度現れる。一度目は偉大な悲劇として二度目はみじめな笑劇として・・・・」ヘーゲルがルイ・ボナパルトを評して言った言葉であるが日本の場合当てはまらない。
二度とも悲劇である。

内憂外患

折しも九州地方は大雨。そして日本全体が灼熱地獄。マイナーカードのシステム不備で医療現場では大混乱。一部ではナンマイダーカードと呼ばれている。内閣支持率は急降下。内憂が有る時は外遊が秘策である。岸田総理、河野大臣、茂木幹事長、林外務大臣。夏休みの避暑旅行よろしくこぞって海外に出かける。政府専用機でお抱えのバンキシャを従えて海外の要人と会う。勿論お土産は必要だ。少子化対策や物価高対策に回されるべき税金が経済援助と言う名目でばらまかれる。政治記者があたかも成果が有ったように記事を書き新聞に写真が載る。中東ではエネルギー政策について話したらしいが具体的な施策の事は全く報告されていない。秋口からの原油価格の高騰が今から心配される。ロシア、中国の感情を逆なでするNATOへの会合への参加。自ら外患を招く外交センスの欠如。だがこうすると支持率が回復するのである。岸田さんも頑張っている・・・と映るのであろう。大阪で愚策をやり続ける維新が人気が衰えないマスコミ露出政策と変わりない。目覚めよ国民。

記者会見

2006年4月10日。ある男性が自宅で不審死を遂げた。事件当日連絡が来ないことを訝ったその男性の父親が自宅を訪れた。居間に倒れている息子の変わり果てた姿を認める。周りは鮮血の海で天井にも血痕が飛び散っていた。遺体のそばにはナイフが置かれていた。それは「置かれていた」という表現が適切で転がっていたわけではない。検死では喉から肺にかけての深い傷があり遺体からは覚醒剤が検出された。その男性の妻は隣の寝室で寝ていた。不審な気配は感じなかったという。ここまででも色々な疑問点があるが事件性はないと言う事で自殺と言う事で片付けられてしまった。ところが状況に不審な点があるとして2018年に再捜査が始まった。この男性の当時の妻は今の内閣官房副長官、木原誠二の妻である。捜査が始まった直後木原誠二は自民党情報調査局長に就任している。このポストは警察官僚に影響力がある。再捜査が始まってまもなくして捜査官が父親のもとへ捜査が縮小される主旨を伝えにやって来た。
当時、安倍内閣の内閣官房には次の人物がいた。中村格。内閣官房副長官。山口敬之のライプ事件を揉み消しその後警察長官に出世した。北村滋。内閣情報管。その後国家安全保障局長に就任、官邸のアイヒマンと呼ばれている。杉田和博。内閣官房副長官兼内閣人事局長。文部科学省、事務次官前川喜平を出会い系バーに出入りした情報を流し辞職に追い込み退職後も追い打ちをかけた。三人とも警察官僚である。偶然とはいえ役者が揃い過ぎている。
父親の記者会見を見た。時々涙ぐみながら知りたいのは真実です・・・と訴える。木原誠二の銀座豪遊、愛人問題、隠し子等のスキャンダルそのものには興味はない。2018年の捜査に何らかの圧力を書けた側にいた人間が貶められる側になっている。今の岸田政権への攻撃と考えられる。党内の抗争の一現象に過ぎないと斜に構えて利口ぶることも出来るがそのたびに一つの倫理が壊されていく。ヤクザ抗争の流れ弾にあたるのはいつも庶民である。