ドイツの原発政策

東日本大震災から12年たった。現在も原子力緊急事態宣言下にあることが忘れられようとしている。福島の復興は遅々として進んでいない。原発事故の処理が進んでいない事による。廃炉に至る期間そして予算が全く不透明である。20019年の経産省の試算で81兆円と言う数字はある。廃炉終了の予定は40年後である。その時はこの計画を策定した人間は誰もいない。今もこれほどの事故が起きたのに誰かが責任を取った言う話は聞かない。そればかりか稼働期間の延長を決め新設まであり得るとした。グリーントランスフォーメーション(GX)なる良く分からない政策をもダシにしての政策転換である。地球温暖化対策でも親でも使えるものは何でも使えという姑息な政策である。大体良く分からない英語がつかわれるときは気を付けなければならない。ドイツは数日前原発を全基停止させた。福島の事故を見ての判断である。ドイツもエネルギー事情は厳しいものが有る。ウクライナの戦火によりノルドストリームのパイプラインの破壊等も有った。一時的に原発を再稼働させたことも有ったが国家の理念として将来に禍根を残すものは辞めると決めた。再生可能エネルギーの比率は47%である。瞬間的にではあるが71%迄増やした実績もある。長期的な展望に立ったうえで国家基盤を整えてきた成果である。ドイツに出来て何故日本にはできないのか。最悪の状態を想定して意見を言うと敗北主義と揶揄される風土が根強く残っている。オリンピックでもIRでも万博でもイケイケドンのインパール作戦が横行する。自分にもそういう傾向・リーが有るので日々自戒している。兵站を無視した作戦はいも美なき打上げに等しい。