嘘も方便というが

世耕弘成の嘘が酷すぎる。政倫審で裏金問題が追及されているがそこでの質疑があまりにも国民を馬鹿にしているので一納税者の猫パンチを見舞わせるものである。2022年4月、安倍総理が「キックバックは辞めようじゃないか」と発言した。安倍総理が正義感に燃えた白馬の騎士であったわけではない。現金の授受は拙いのでは・・という話である。勿論誰も銀行振り込みしましょう・・とは言わなかった。河合夫妻の贈収賄事件に絡み自分にも検察の手が伸びていたことに起因する。同8月安倍総理が亡くなる。8月6日安倍5人衆の会合が持たれた。あるコード進行が選ばれた。誰かが従来通りキックバックは続けようと発言した。だが発言者は特定されないようにしようというストーリーである。8月8日森喜朗、西村康稔、世耕弘成が会食している。キックバックがいつ始まったかは絶対言うなと釘を刺されたに違いない。先の参院選では自民党は苦戦がささやかれていた。そこでパーティー券売り上げは全額候補者の裁量に任された。候補者が陳情したはずである。世耕弘成は参院安倍派の会長である。当然党幹部との橋渡しをしたはずである。それが全く知らないという。そんなことアルカイダである。そこに高級クッキーとエロダンスパーティーである。世耕の選挙区は和歌山である。手に入りずらい老舗のクッキーが選挙区にばらまかれている。公職選挙法の買収に抵触する可能性のある行為である。とどめはエロダンスパーティーである。自民党和歌山県連青年局主催であるが裏で動いたのは世耕の元秘書でダンサーに口移しでチップを渡しているのは今の秘書である。現在自宅謹慎中との事である。この特ダネ記事産経新聞がすっぱ抜いた。赤旗でも週刊文集でもない。産経は自民党に不利な記事は書かないので有名だ。何故産経なのかを考えると今の自民党の内部事情が垣間見える。世耕は以前から総理を目指すと公言している。そのためには参院から衆議院へ鞍替えをしなければならない。ところが和歌山選挙区には元幹事長二階俊博がいる。二階が世耕の足を引っ張るために産経新聞にリークしたとの説が有力である。
この高級クッキーもエロダンスパーティーも政党交付金と言う名の税金或いは裏金で賄われている。世耕はこの裏金を確定申告して納税する気はないかの問いに「ありません」と横柄な態度で答えた。この答弁を聞いた日僕は頭から湯気を出して確定申告の為に税務署に向かった。
国民、納税
議員はNO税

ジャニーズ問題を覚えていますか

ジャニーズ問題がほとんどマスコミに取り上げられなくなってしまったが能登半島被災地に赤いマフラーをした東山紀之smile up社長の姿があった。地元の人に気さくにサインにも応じていたようであった。だが向かい合うべき人が違ってはいないのか。smile up社は補償に特化した会社として存続している。株式は藤島ジュリー氏が100%所有している。名目はジュリー氏が誠心誠意補償に対応するためとしている。だが10月から何の記者会見も開かれていない。補償の話し合いも事務的な対応で何の根拠もない数字を示され納得できなければ弁護士と話しをしてくださいとベルトコンベアで移動させられる。定期的に出されている報告書はA4一枚に面談数、示談成立数、話し合い継続中の数など事務的な数字が並べられているに過ぎない。多くのジャニーズ事務所所属タレントはSTARTOエンターテイメントに移籍した。社長は福田淳氏で性加害事件が発覚したときは舌鋒鋭く体質を批判していたが社長に就任するや去勢された雄牛のように大人良くなってしまった。一度ぶら下がり会見をやっただけで一度も記者会見を開いていない。被害者に一言もお詫びの発言をしていない。Smile up社とは一切資本関係はないと発表しているが設立資金をどうやって調達したかは伏せられている。4月はテレビ業界番組編成の時期である。一部大手メディアは旧ジャニーズと関係ないのであればタレントは使うと宣言している。そしてSTARTO社所属タレントを一堂に集めたイベントも開催される。ところがこのチケットは旧ジャニーズフアンクラブに加入していないと購入できない仕組みになっている。この情報はSmile UP社が持っておりフアンにはその告知が流された。二社は全く資本関係はないとの体裁を取っている。そうすると個人情報保護法に抵触している可能性がある。何らかの業務提携がなされている可能性もあるが公表されていない。一番の疑惑は二社は裏でツーカーでメディアの手前仮面夫婦を装っているのではないかということである。フアンクラブ1300万人の会員数を誇り年会費だけでも年500億以上の利益を生む。これを他社例えばSTARTO社に売却するとキャピタルゲインが発生し税金で持っていかれてしまう。1兆円の価値はあるといわれている。税金は2000億になる。これを逃れようとしてるのではないのか。ジャニーズ問題には性加害の人権問題と芸能界とメディアの癒着の二面性があることを忘れてはいけない。なんら解決方策が示されてはいない。雪が解けたら水に流すでは駄目である。

プロジェクションマッピングの功罪


コロナ禍の折小池都知事は医療関係を励ますといってブルーインパルスを飛ばした。どれほど励まされたかは知らないが能登半島地震でも被災者を励ますといって政府もブルーインパルスを再出動させる意向である。飛ばすべきは救援物資を積んだヘリコプターであると考える。そしてこの都庁のプロジェクションマッピングである。最大規模でギネスブックに載るらしい。費用は16億。ゴジラの新作映画の製作費用は15億である。インバウンド観光の目玉であるとしても高価すぎはしないか。制作会社を調べると電通の子会社が請け負っている。電通本体はオリンピックの汚職問題で官公庁の入札には関われないことになっている。もう裏の手口で刺さりこんでいる。巨額な中抜きがされているはずである。この写真を見ているとjokerが支配するゴッサムシテイを思い出してしまう

13年目の記憶

2011年3月11日。東日本大震災が起きた。押し寄せてくる津波に流される車、陸に押し上げられた船舶、原発の上空から水を撒くヘリコプター、住民の絶望の声と怒号。スライドショーの様に甦ってくる。何が問題で今後の課題は何なのか・・・時間と共に風化していく。880トンのデブリを取り出す目途は全く立たず。その汚染水は処理水と創氏改名させられ海に流されていく。まだ29000人の避難民が異郷で生活しており福島県内には立ち入り禁止区域今も存在する。政府の非難計画書など絵に描いた餅、使えるⅡⅤフレーズ集の様に役に立たない。住民2000人を引き連れて埼玉まで非難した前双葉町町長、井戸川克隆氏は当時ヒーローともてはやされたが復興が進むとそれを阻害する人物としてバッシングを受けている。井戸川氏は原発事故で起きたことを微細に記録しそれを基に一人で裁判を戦っている。いくつかの集団訴訟が結審する中でまだ一審の判決も出ていない。偶然に偶然が重なり放射能被害があの程度で済んだ。そして能登半島地震。政府は油漏れ事故を矮小化して発表しているが原発が休止していたことが不幸中の幸いである。日本は国として八百万の神々に守られているからであろうか悪運が強い。だが運に頼る行政は信頼に足るものなのか。そんな中、原発稼働期間の延長を決めただけに止まらず新設まで考えている。再処理施設の目途は未だ立っていない。トイレのないマンションをまだ建設しようと目論んでいる。どれだけの利権が絡んでどれだけの企業献金がされてどれだけの裏金が作られているのか。「三年目の浮気」は大目に見るが♪♪♪♪13年目の浮気は見逃すわけにはいかない。

国際女性デー

3月8日は国際女性デーであった。正直言ってそういう日があることを意識したのは初めてであった。自分では差別意識は持っていないが会社員時代、典型的な男社会の中で生きてきたので何処かにそう言った考えの残滓が残っているのではと注意はしている。だが時々口が滑る。北海道弁でいうと余計なことが言わさる・・と言う事である。自分の中の森喜朗や麻生太郎的なものが雨後の筍のように芽を出すことが有る。現在も自戒の念を持ちながら生活している。
日本がジエンダー指数が低いことは知っている。会社における役員、管理職の男女比率、国会議員の割合どれも恥ずかしい数字である。給与にも差が出る。金融保険関係が酷い。大手銀行は男性給与の50数%、保険会社は40%台の所も有る。まだニッセイのおばちゃん、今日もいく~の世界である。女性はもっと怒って良い。
当lazy birdコンツェルンにおいてはジエンダー指数は世界レベルである。歴代10数人のバイトがいるが優秀なバイトトップ2は女性である。ことミュージシャンに関しては差が詰まってきている気がする。ずいぶん前になるが日本ジャズの長老が地元女性ミュージシャンに「ジャズは男社会だから、男になれ・・」と訓示していた。別のレジエンドは女性フロント奏者に2ステージ一度もソロを取らせなかった。ジャズ界も日本社会の縮図であった。
都道府県ジエンダーギャップ指数では我が北海道は行政、教育、経済の3分野で最下位である事を知った。自分がそういうことに意識が向いていなかったことに気づかされてしまった。

入社式の表情

lazyの入口ドアをノックして入ってくる学生がいた。ついつい就活の癖が出たのだという。
大手の会社の入社式の写真である。会社名は書かれていない。社員の数から推測するに一部上場企業であるはずだ。どの社員も同じ表情に見える。着ているスーツもユニフォームと見まがうほど似ている。大手紳士服量販店でリクルートスーツが売れだしたのは90年代の事である。日本全体の経済成長が止まり、企業は効率化を推進し大学に即戦力の学生を要求する。補助金は金を産む研究に配分され教育のレベルがどんどん下がっていく。大手企業は自社に有利となる政策を推進する様政治家に働きかけるべく企業献金を行う。法人税は段階的に下がりそれを補填する意味で消費税が導入される。大学は独立行政法人化され自分で稼いでね・・・と自助を求められる。今の学生はそういう日本しか見ていない。そうであるならば敢て苦難の道を選ぶ巨人の星的生活を選ぶものは少なくなる。ジャズ用語で言うなら負の逆循環コードである。60年代大学は学園紛争でガバナンスが効かなくなっていた。政府がとった政策は学生が暇なのは良くない・・困窮させようと学費を上げた。国立大学の学費は年1万であった。僕の時代でも4万だった気がする。一度だけパチンコにつっこみすってんてんになったがバイトでカバーできる範囲であった。現在は54万、入学金を入れると初年度80万からの金がかかる。当然親の意見が入る。寄らば大樹の影と言う事になる。60年代大学は荒れていたが経済成長率は10%あり企業の懐も深かった。ヘルメットを脱ぎ髪を七三に分けて良い子を演じても其れくらい元気な方が良いと言って採用してくれた。社畜になる自分の姿は想像できたがここに写っている新入社員よりははるかに明るい表情であった。

立憲民主よ、どこへ行く

先ず裏金問題の追及がぬるかった。個別には枝野議員、蓮舫議員、辻元議員が良い質問をし自民党議員をロープ際迄押し込んでいった。明らかな矛盾点が幾つか出てきた。自民党議員はクリンチ状態で3分間耐えているもの、居直るもの、誰かが嘘をついているのは明々白々である。だが政倫審ではそこまでが限界である。最初から偽証罪が成立する証人喚問を選択すべきであった。衆議院で通らなくても予算成立を質に参議院でも要求できたはずだ。3月2日が年度内予算成立のリミットであった。令和は牛歩戦術、立民は長時間演説のフィリーバスターで対抗していた。ところが質疑の途中で立民の方針が変わったようだ。白紙を掲げ中止を指示した。国民民主、維新がフィリーバスターに反対しているとの情報が泉健太代表のもとに入ったようだ。野党の足並みを揃えることを優先する泉健太代表は深夜の予算成立を許してしまった。参議院での審議は続いているが30日後法案自動成立を手にした自民党は証人喚問を了承するはずも無く立民は千載一遇のチャンスを逸してしまった。不支持率86%である。これほどの国民の怒りも追い風に出来ない立憲民主の幹部たちには落胆はするがそれでも声は上げ続けなければならない。馬鹿な国民はどうせそのうち忘れると思われないために・・。

大阪万博の醜態 vol4

能登地震被災地避難所への生活必需品の配送が運転手不足を理由に2月いっぱいで廃止される。それに引き換え大阪万博インパール作戦は無駄な税金をたらふく消費しながら死の行進を続けている。毎週、毎週、松本人志の性加害疑惑のように新ネタが出てくる。
能登被災地ではトイレが不足している。大阪万博では2億のトイレが建設される。大屋根リング設計者、藤本壮介発案によるコンペテション方式である。上限金額がいくらで依頼されたか、そして設計料も不明である。そのトイレが8か所ある。大屋根リングの予算が145億だったものが350億まで跳ね上がった。問題の構造は同じである。世界からお客さんも来ることだし日本のトイレの素晴らしい所を一つ見てもらいましょうや・・・予算・・気にせんでええ・・税金だし・・と言う事である。この問題はパビリオン建設時も出てくるはずだ。その海外パビリオン、19か国がまだ建設業者も決まっていない。万博委員会石毛事務総長は建設完了時期を3か月後ろ倒しにした。その時期大屋根リングが出来上がってくる。資材、重機はどこから搬入するかと言う事である。これを懸念しているのが日本建設業連合会会長の宮本洋一である。その辺の野次馬の発言ではなくいわば仲間内の発言である。藤本は完成後も5か所の作業用通路は確保していると言うが建設業者との意思疎通が全く出来ていない。藤本もSNSで発言するだけで記者会見には絶対顔を見せない。誰が考えても奈良の大仏を作ってから大仏殿を作るものである。
この手の行事にはつきもののボランティアの募集が始まった。4月末まで2万人集める目標である。現在4000人が登録している。東京オリンピックの時もそうであったが不足すると有料のバイトが集められる。それを仕切り中抜きしたのがパソナである。バイトには有料であることをボランティアの人間には言わない様口止めした。大阪ではボランティア管理にJTBが14億で契約している。そんな金有ったらバイト代に回せやと言いたい。どうしても手伝い人はもう少し待った方が良い。必ず不足して有料バイトになる。
ここに新たな疑惑が生じている。会場夢洲は当然大阪市の土地と思っていた。ところが上組(神戸)
山九(九州)という2社がカジノ建設予定地に土地を所有していることが市民団体の情報公開請求で判明した。そこは地下鉄駅建設予定地で平米6万で購入したものが高騰している。取得年度は2013年まだカジノ建設の話が出る前である。競争入札ではあるが取得目的は黒塗りで伏せられている。
付記
ボランティアの話を書いているうちに忌々しい想い出が蘇ってきた。札幌市のCITY JAZZの立ち上げの時実行委員を務めていた。この時もボランティアを募った。弁当は出ていたと思う。僕も結果的にボランティアになってしまった。その時lAZYと Groovy2店を経営していた。打合せ、1週間の開催時期バイトを入れるか店を休むかして参加していた。当初実行委員なので最低の日当は出るような話であった。協賛金集めに奔走したりコンサートの中身を企画立案したりするのである。何らかの報酬は有って良い仕事内容であった。終了しても何の反省会も無く放り出された。運営内容でプロデューサーと意見の齟齬が生じ詰め腹を切らされたことも有った。そのプロデューサーYは業務上横領の罪で組織を追われた。jazzには興味も愛情もない人間であった。

卒業ライブシーズンに想う

2月中旬から一月ほど卒業ライブシーズンとなる。今年も今のところ2人送り出している。4年間、院生で有れば6年かの付き合いであるが僕にとってはあっという間に卒業か・・・という感覚である。ジャズを通しての付き合いが主ではあるが時々悩み相談を受ける事もある。サークル内、ゼミでは言えない事であったりする。そういう時は国連難民高等弁務官のように粛々と聞くのである。逆に学生の力を借りることも有る。得意分野の講義を受ける事もあるし、IT関連については三顧の礼をもって先生として迎え入れている。音楽に関しては知識総量は僕の方が多いかもしれないが音楽への関わり方が僕らの時代とは全く違う。その辺の情報も学生から貰っている。僕がシーラカンス的脳細胞にならないとしたら学生が長崎の出島になり巷の情報を教えてくれるからだと思っている。日本は失われた30年真っ最中である。そういう社会に若者を送り出すことにある種の後ろめたさを感ずる。その責任の一億分の一は僕にある。社会に出ると有用な人間になることを求められる。その考えが分断を産む引き金になり得る。どうかそうならないでと祈りながら送り出すのである。勤めだすとすぐには音楽ができる環境ではないかもしれない。余裕が出来たら戻ってきてほしい。蘊蓄爺だけではジャズシーンはもたない。

2.26事件首謀者の素顔

2月26日の国会審議の質問者に石破茂が登壇した。話は2.26事件から始まる。この人の前振りはいつも長い。世間では自民党の裏金問題で庶民の怒りはピークに達している。1936年の空気感と共通したものが有る。金解禁の政財政策の失敗、一部特権階級の専制政治、東北地方の飢饉。庶民の心情を慮った皇道派の青年将校が1500名を率いてクーデターを起こした事件である。そこには要人暗殺のテロも含まれる。青年将校の思いとは真逆に昭和天皇は激怒し首謀者は自害、あるいは死刑となった。だが国民にはある種の共感を持って迎えられているのだろう。渋谷にある関係者の慰霊碑には2月26日多くの花がたむけられていた。石破茂がイントロに2.26事件を持ってくると言う事は流石に岸田総理に裏金問題を正す質問をするのだろうと国会中継を聞いていた。ところが裏金どころか裏も「う」も出てこない。「ボリビア」のイントロで甘ったるい「エーゲ海の真珠」のテーマが出てくるような質問ばかりである。石破茂は陸山会事件の時、政治と金の問題で徹底的に小沢一郎に迫った人間である。貴方もただの自民党員なのね・・・と失望した。
首謀者の青年将校の中に安藤輝三大尉と言う人物がいる。結果的に一番多くの部下を率いて最後まで鎮圧軍に抵抗した人物である。安藤を徹底的に調べつくした佐川仁一さんという市井の歴史研究家がいる。この方のインタビュー番組を聞いた。佐川さんは宇都宮高校の同窓会会長であった。安藤もその前身である旧制宇都宮中学の出身である。ところが同窓会名簿に安藤の名前がないことに気づく。そこから佐川さんの調査が始まる。先ず出生地の特定ができない。父親の栄次郎が英語教師で全国を転々としていたことによる。父親の足取りを追うところまで戻る。その執念が実り母校の記念館の倉庫に父親の退職に関する資料を見つけることになる。小学生の時鹿児島にいたことを佐川さんは重要視している。安藤の尊王の意志はここで醸成されたと考えている。安藤は部下を思いやる心が強く自分の給料を恵まれない部下の家族の為に使っていた。投降を呼びかけられた際も部下たちは安藤大尉と生死を共にすると言って聞かなかった。この事件を遡る事3年前、安藤は自分が襲撃することとなる鈴木貫太郎と面会している。両社意気投合したとの文書が残っている。歴史の綾であろう。安藤大尉は鈴木貫太郎にとどめを刺さなかった。刺せなかったのかもしれない。鈴木貫太郎は一命を取り留め戦後首相迄上り詰める。この話に感動したH.ハンコックがカンタロープ・アイランドを作ったという話は眉唾物である。安藤は愛妻家である。処刑される一日前に書いた奥さんへの手紙も残っている。安藤の数々の遺品が残っている。と言うより残したと言ってよい。それは奥さん息子さんが残さなければと考えたからだ。佐川さんは書きものに残した後に遺品を残すことに奔走したそうである。一部は国立図書館、一部は鈴木貫太郎記念に所蔵されている。これも歴史の織り成す技である。安藤大尉は決起の1週間前でも慎重派であった。だが部下が一番多い自分が参加しなければ必ずや失敗するであろうと言う思いで参加を決意する。同志が次々する中結果的に最後まで抵抗することになった。よくある話であるがここにも安藤の人柄が現れる。話はダカーポで頭に戻る。同窓会名簿から削除されたのは国賊扱いになったからであろう。佐川さんの尽力で今は名前が復活している。
2.26事件を題材にした映画に「動乱」がある。高倉健と吉永小百合が夫婦役で出演している。ところが高倉健の役柄が思い出せない。調べてみると仮名になっている。佐川さんの話を聞いた後では安藤大尉だろうと確信する。実在の人物として描かれているものも多数いる中で何故か・・・。ここからはシャーロック吉田の推測である。吉永小百合演ずる妻は元々娼婦という設定で高倉健が身請けして救い出すという設定になっている。安藤大尉の親族に配慮し仮名にしたのではと考えている