日ロ問題

序章
ある知識人が日中関係について新聞か雑誌に論説文を書いていた。それがよく当たるという事で外務省の高官が中国にどういうコネクションが有って情報源が何なのかを尋ねに来たという。その U氏は毎日新聞ですと言ったらその公務員はすごすごと帰ったという。大きな流れは毎日新聞だろうが朝日新聞、道新、赤旗であろうが読み解けるという。これは大本営発表の記事を掲載してしているだけではないという時代であることだけは前提としている。そういうことができるのだと思った。取りあえず新聞を隅から隅まで読んでみようと思った。今までは見出しだけざっと読みあとは興味ある記事だけ読んである程度たまったらゴミ袋と交換していた。新聞もまじめに読むと結構時間がかかる。職業がら二日酔いのこともある。そういう時は活字など読みたくはない。そうこうしているうちに半年分の新聞がたまってしまった。これを読み切るまでは新刊の本は買わないと軽く心に誓ったが、やはり本の誘惑には勝てず,特高の目をかいくぐり定休日様に数冊の本を買う。日曜日に清原から譲ってもらったシャブを静脈にうち徹夜で読みふける。読み終わると明日からまた新聞を読む生活だとやる気のないサラリーマンのようにため息が出た。ところが現在の状況が分かった上で過去の新聞を読むと微妙な状況が見えてきたりする。まとめて読むと論調が変わってきたりすることにも気が付いたりする。面白い。そうこうしているうちのたまっている新聞が12月8日なくなった。尚且つ10日は資源回収車が来る日だ。ゴミ袋は足りている。ポケットティッシュを貰おう。新聞を読むだけで世界情勢がわかるかを試す時が来た。
予想
安倍首相にしても秋田犬をプレゼントするだけで二島が戻ってくるとは思っていないだろうが経済協力を対話の糸口としてことさら強調するだろうとは思っていた。たいしてプーチンは棚からの牡丹餅はありがたくいただくだろうが領土問題の話になれば安全保障の話しを出しやんわり断るだろうと思っていた。共同記者会見を聞いていた。産経新聞社の記者が領土問題の質問をした所、急に気色ばんでぴしゃりと抑えつけたように聞こえた。ロシア人二人の記者のプーチンへの質問は一人は「シリア問題」でもう一人は温泉と好きな日本食に関する事であった。ああー、相手にされていないと思った。
終章
「ラインの仮橋」というフランス映画がある。その地域は戦争のたびごとにフランスになったりドイツになったりする。逆から考えると領土問題解決の一番手っ取り早い方法は戦争ということになる。ロシアはそういうことを知っている。実際バルト三国の圧力をかけクリミアには軍隊を派遣する国である。そういうやり手のママに貢いだところで
チラッと胸ぐらいは触らせてくれるだろうが絶対に部屋には入れてくれない。「今日は、ダメな日なの、わかるでしょう。もう少し待ってね。」とじらされるだけだ。旧島民の方の平均年齢はは80歳を超えている。問題は10年、20年で片が付くとは思われない。当事者が少なくなれば戦争の記憶と一緒で領土問題も風化していく。残るのは経済協力という名目の中で伸びた経済指標だけという事になりはしないだろうか。経済がまわればどうとでもなると思っている人ですから、安倍さんは。