入管法再び

6月5日国会前、午後8時、入管法改正阻止の抗議集会が行われている。独立系メディアのライブ配信で視聴している。NHKでは全く取り上げられていない。十分な審議されないまま6日に参議院で採決されようとしている。問題点を整理しておく。日本の難民認定率は0.7%アメリカでも30%以上である。この異常に低い認定率に問題はないのか。難民審査の実態が少しずつ明らかになってきた。この審査には法務省の依頼を受けた所謂有識者である参与員が任に当たっている。110人ほど在籍している。法務省は適宜適切に依頼しているとしているが特定の参与員に集中している。その一人が柳瀬参与員である。一年に2,3人しか割り当てられない参与員がいるかと思えば柳瀬参与員の様に1000人以上審査する人物もいる。柳瀬参与員は法務委員会の参考人質疑で「もともと、難民に該当する対象がいない」と発言している。柳瀬参与員の認定率はほぼ0である。鉄壁な居飛車穴熊の様な守りである。そういう人物に案件が多く回される。そしてこの事が法整備の基準とされていく。元々難民は少ない。そういう人物が難民申請を繰り返し在留を長びかせるのは国益に反する。申請は2度までとする。・・・・といった論理である。柳瀬参与員は年500人の対面審査を行ったという。この事は物理的にも無理ではないかと斎藤法務相は質問を受けている。当初事前に書面を渡しているので「可能である」と発言している。だがその後言い間違った「不可能である」と発言を訂正している。官邸からクレームが入ったらしい。法的根拠となる審査そのものが片手間な物であった事が浮き彫りとなった。2年前この法案はウシュマさんが亡くなったこともあって廃案となった。入館施設内の医療体制も問題となった。法務省は改善を約束した。ところが今年の1月嘱託医が酩酊した状態で診察を行い適切な処方をしなかった。飲みながら仕事をして良いのはjazz barのマスターとミュージシャンだけと憲法にも規定されている。この件も丁寧に調べているのでまだ調査中であるとしている。丁寧にやるべき事は難民審査の方である。確かに借金取りやヤクザの情婦に手を出して逃げてきた人間もまぎれているのかもしれない。強制送還すれば命が危ないクルド人やロヒンギャの様な種数民族もいる。その人間に国に帰れと言えるのか。この文章をアップする時にはもう可決されているのかもしれないが食い下がれる余地はまだあると思える。国会前にはそうした市民の熱い思いが立ち込めていた。