Jazz紳士交遊録vol22 山田丈造

東京では北海道出身の有能な若いミュージシャンことが話題になっている。その先駆者的な存在が竹村一哲や山田丈造である。勿論最近の話である。大御所の話まですると水橋孝、米木康志、元岡一英、小山彰太、高橋知己、・・・石を投げると北海道出身のミュージシャンに当たるほど豊富な人材である。北海道は相撲王国でもあったがjazzミュージシャン大国でもあった。丈造に初めて会ったのはlazy でのライブにjazz研の先輩に連れられてきた時だ。
「こいつ、トランペットうまいんですよ」と紹介された。金髪でいかにもチャラそうな見てくれで気に入らなかった。音を初めて聞いたのは北大の学園祭だった。すべてが他の部員とはレベルが違っていた。話して分かったがjazzの歴史にも詳しい。造詣が深いと言ったほうが適切かもしれない。小さいころから親御さんのLPを聞き漁っていたからだ。ジヤズの遺産を消化したうえで自分の個性を継ぎ足す重層的な仕事をしていると感じた。だから林栄一、秋山一将のバンドに入ってもぶれない。音色もブリリアントだ。
丈造は今年リーダーアルバムをリリースした。素晴らしい内容である。「TAKEZO YAMADA SPECIAL」是非ご購入の上聴いていただきたい。そのアルバムのインタビュー記事がjazz誌に掲載されている。プロになろうと決心した時の事が書かれている。Lazyであるミュージシャンに言われたことがきっかけになっている。そのミュージシャンの一人、米木と8月6日にここで演奏する。感慨深いものがある。僕の役目は機会を作って後はじっと待つだけ。芽が出る養分の足しになればこんな嬉しいことはない。
付記
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