ロンメルとエーデルワイス

知らない人の名は何かと何かを足したような名前だなあと思う事が良くある。
今日は「手洗い消毒法」の提唱者ハンガリーの医師ゼンメルワイスの命日だそうである。当時の医学界では受け入れられず、精神病院で看護人になぶり殺させる非業の死を遂げた。
追悼の意を込めていつもより丁寧に手を洗った。
五輪とコロナ感染は無関係という人がいる。
少なくとも五輪に投じた予算、人的リソース、ホテルや体育館などの空間、食料、広報などあらゆる兵站を感染対策に投じられたことだけは確かである。
茂木健一郎などの科学者も五輪とコロナ感染は無関係と豪語している。そういうなら科学者らしく根拠を示してほしい。人の往来が増えれば感染拡大につながるから不要不急の外出を自粛しているのではないのか。五輪関係者が海外から5万人来て、警備、運輸関係者が全国から相当数集まってきた。現在過去最大の感染者数である。今の数字が2週間前の感染と考えるならオリンピックに関する移動が開始した時期と合致するのではと素人でも考えるのである。
その一端を警察官が証明してくれている。応援に来た千葉、静岡、福島で感染者が増加している。警備の警官の感染者数は72人である。
ところがコロナに勝った証としての五輪が終わった4日後、東京では「これは災害と同じで制御不可能である」と急に自己防衛を迫られている。これは良く戦争映画で見られるが・・・例えば「男たちの大和」なら艦長の役所広司が沈みゆく大和の司令塔で「もういいだろう」という。そこで初めて「非難せよ」という指示が出る。
その後は誰の命令も聞かなくても良い。生き延びられるものは生き延びよと言う命令である。
そんな重い指示を簡単に出してもらっては困るのである。
西村大臣は12日に「今からでも帰省をキャンセラ、キャンセラ・・」と歌い出した。迎え火の前日に言ってもキャンセルは難しい。でも政府としては「帰省をキャンセラ」と言ったからな・・・感染が拡大したらお前たちが指示を守らなかったからだからな・・・と羽田空港の搭乗率などを出してしたり顔で言い訳を言うはずである。
帰省が不要不急の用事なのかを考える時に参考になる意見を丸川珠代五輪相が言っている。
バッハ会長が警備員を従えて銀座を散策した時の事である。
「銀座散策は不要不急の用事ではないのですか」
「それは個人の考えで」
ああ・・・個人の考えでいいんだぁ。
「キャンセラ」を歌った西村経済再生担当大臣は靖国参拝に出かけた。これは不要不急の用事ではない。自民党総裁候補に入れてもらうための必要条件が、産経新聞のカメラマンを伴っての靖国参拝だからである。
それは必要至急の用事だよな。