三権分立と辺野古埋め立て問題

中学生の社会科で立法、行政が過ちを犯したときは司法が正してくれると習った。嘘である。黄金期の巨人戦の時相手チームがよくボヤいていた「審判が巨人のユニフォームを着ている」と。同じ現象が最高裁判決でも出ている。沖縄県知事玉木デニー氏が辺野古埋め立てを不承認とした。これを身内の国交省が不服を申し立て沖縄県の処分を取り消す判決を最高裁が即決で出した。工事の不合理性を検証する審議は全くなかった。辺野古は工事が始まってからマヨネーズ地盤であることが判明し工事は遅々として進まず費用もどんどん上振れし1兆円はくだらないとされている。裁判官が巨人のユニフォームを着ている。この判決国による「是正の指示」が適法であることが確定しただけで沖縄県知事に埋め立て承認が義務づけられたわけではない。ところが「義務を負う」という無茶苦茶な報道が一般化している。マスコミも巨人のユニフォームを着ている。地方自治を犯す不当判決に反対する行政法学者100人が声明を出している。この判決とは別の所からこの埋め立て工事の不合理制が露呈してきている。数日前在沖縄米軍のトップの記者会見があった。完成は早くとも2037年と見積もり日本政府より遅い判断をしている。完成までは従来通り普天間基地を使用することになる。辺野古が完成したとしても滑走路の距離が短く一部の軍用機の離発着ができない。それと地形の問題でレーダーの精度が下がる。米軍は那覇空港の使用許可申しでている。最悪である。辺野古がもし完成したとしても沖縄県民の危険が軽減されるわけではない。米軍にとって辺野古の完成が遅れようが未完成で終わろうが知ったことではない。辺野古埋め立てに従事している土建業者も長引けば長引くほど儲けが増えることになる。それを許しているのは日本政府である。政府中枢にいる人間は巨人のユニフォームではなくヤンキースのユニフォームを着ている。