記者会見

2006年4月10日。ある男性が自宅で不審死を遂げた。事件当日連絡が来ないことを訝ったその男性の父親が自宅を訪れた。居間に倒れている息子の変わり果てた姿を認める。周りは鮮血の海で天井にも血痕が飛び散っていた。遺体のそばにはナイフが置かれていた。それは「置かれていた」という表現が適切で転がっていたわけではない。検死では喉から肺にかけての深い傷があり遺体からは覚醒剤が検出された。その男性の妻は隣の寝室で寝ていた。不審な気配は感じなかったという。ここまででも色々な疑問点があるが事件性はないと言う事で自殺と言う事で片付けられてしまった。ところが状況に不審な点があるとして2018年に再捜査が始まった。この男性の当時の妻は今の内閣官房副長官、木原誠二の妻である。捜査が始まった直後木原誠二は自民党情報調査局長に就任している。このポストは警察官僚に影響力がある。再捜査が始まってまもなくして捜査官が父親のもとへ捜査が縮小される主旨を伝えにやって来た。
当時、安倍内閣の内閣官房には次の人物がいた。中村格。内閣官房副長官。山口敬之のライプ事件を揉み消しその後警察長官に出世した。北村滋。内閣情報管。その後国家安全保障局長に就任、官邸のアイヒマンと呼ばれている。杉田和博。内閣官房副長官兼内閣人事局長。文部科学省、事務次官前川喜平を出会い系バーに出入りした情報を流し辞職に追い込み退職後も追い打ちをかけた。三人とも警察官僚である。偶然とはいえ役者が揃い過ぎている。
父親の記者会見を見た。時々涙ぐみながら知りたいのは真実です・・・と訴える。木原誠二の銀座豪遊、愛人問題、隠し子等のスキャンダルそのものには興味はない。2018年の捜査に何らかの圧力を書けた側にいた人間が貶められる側になっている。今の岸田政権への攻撃と考えられる。党内の抗争の一現象に過ぎないと斜に構えて利口ぶることも出来るがそのたびに一つの倫理が壊されていく。ヤクザ抗争の流れ弾にあたるのはいつも庶民である。