札幌オリンピック

先の東京オリンピックの総括がなにも終わらないうちに冬季オリンピック招致の話が進められている。橋本聖子を座長とする招致委員会も立ち上げられた。3月から市民へのヒアリングも始まる。新聞紙上は民意を得ようと19年試算より100億~900億経費を切り詰める予算を出したと報道されている。まず幅が大きすぎる。ほとんど絵にかいた「餅ちゃん」である。東京五輪の時もそうであったがあっという間に予算は二倍に膨らんだ。人件費の高騰、建築資材の高騰とある程度納得される言い訳は用意されている。
五輪という「一部の人間だけの利益になる商業イベント」に兆単位の公金を浪費した責任をだれも取らない。オリンピックと言うお札が水戸黄門の印籠と化している。国民が「ははあ」と言ってかしづくと思っている。中国テニス選手の行方不明事件の時もししゃりでてきた「ぼったくり男爵」の顔を又見なくてはならないと思っただけで腹が立つ。1972年の札幌オリンピックの時はそれなりに意義はあったと思っている。地下鉄が開通し、美香保体育館、真駒内体育館は今も市民に使われており真駒内選手村は市営住宅になっている、アルペン会場の手稲ハイランドも市民スキー場として親しまれている。あまり無駄のないオリンピックだったのではないか。だが今のオリンピックは冬季であるのにもかかわらずもう腐臭がぷんぷんする。
僕はマスコミが印象操作するためにレッテルを貼った「なんでも反対する野党」ではないので東京五輪の収支をちゃんと説明してくれれば議論に参加したいと思っている。
付記
札幌オリンピックの時、従妹が真駒内小学校に通っていて真駒内アイスアリーナでの開会式に風船片手に参加すると叔母から連絡が入った。「目立つように赤い服を着させて歩かせるから」と言う事であった。僕は母親とテレビを食い入るように見ていた。行進する子供はほとんどが赤い服を着ていて区別がつかなかった。