Jazz紳士交遊録vol27 若井俊也

俊也の持つ記録で多分破られることのないものにlazy年間最多演奏回数がある。一年に54回だったと思う。勿論嫌いなミュージシャンを呼ぶ訳はない。イントロのセッションホストを長くやっているので若いミュージシャンを良く知っている。俊也に託して若いミュージシャンを紹介してもらおうと考えた時期があったのだ。西村匠平、山田玲、田中奈緒子、北島佳乃子は俊也の紹介である。その流れが今でもつながっている。レギュラーグループをメインに前後で札幌のミュージシャン、学生、社会人とのセッションもやってもらう。すると簡単に1週間くらいになってしまう。明日から1週間やってもらうが今年初めての来札だ。俊也も忙しい。時々声をかけているのだがスケジュールが合わなかった。東京から来る仲間が「俊也が今年まだ行っていないですけど」という直訴の伝言を携えてやってくる。明日から1週間たっぷり可愛がってやろうと思う。俊也のベースは音がでかい。だが伸びる音なのでよく聞き取れる。珠也に言わせれば「無駄に音がでかい」と評していた時期があった。米木も音がでかい。二人の違いは例えばこちらは鳩バスで都内観光をしたいと思っている。米木号に乗ると希望していないのに宇宙まで連れて行かれることがある。俊也号は隠れた観光名所を巡りつつ最高の都内観光を提供してくれる。希望すれば防衛相経由で国葬会場にも連れて行ってくれるはずだ。俊也は楽器の習熟度が異常に速い。初めてベースを触ってから3か月後にはプロとして活動している。その天才性を感じた時があった。音楽を聴いている時ではない。将棋をしたことが有った。5.6手指すと大体棋力が分かる。俊也は全く序盤の定跡を知らないのであった。僕は「羽生の頭脳」という定跡本を完璧に頭に叩き込んでいるのである。普通負けるはずがない。
ところが本には書いていない終盤になってから俊也は力を出すのである。その将棋1局の中で学習し進化するオミクロン株の様であった。その時相当に頭の回転が速いと感じた。兄貴若井優也の影響あって音楽理論も精通しているのかと思ったらそちらもド素人であった。耳だけを頼りに音楽性を伸ばしていった。俊也は出るところに出ると武闘派らしいがここではいたって優しい。学生にも親切だ。全国を回るとここで知り合った学生が顔を出してくれるという。俊也の人柄である。そうやって若いフアンを増やしてほしいと思っている。今回のメインは田中奈緒子とLUNAのセットである。大輪の花二輪、・・・咲かすも枯らすもお客様次第。