アウトブレイク

爆裂音と共にジャングルのから這い出てきた一匹の猿がアップで映る。映画アウトブレイクの出だしだ。ある感染症と戦う軍医が主役でダスティ・ホフマンが演じている。設定は確かコンゴだと思ったが内戦で生活の場を追われた猿を媒介に感染症が拡大する。これは内戦であったが農地獲得のための開発であったり、宅地造成であったりリゾート開発であったりするかもしれないが野生の動物にとってこちらの事情など小島よしおではないがそんなの関係ない。生活の場を失えば人間の生活圏にも顔を出すことになる。ウィルスを背負って・・・・。たまたま今のコロナ禍を予感させるような設定になっている。ウィルスも生き物である。寄生するものが蚊であったり、鼠だったり蝙蝠であったり猿であったりするだけだ。そこに人間と言う最高の住み心地の物件が向こうからやって来た。そしてそれは世界中移動してくれる豪華客船のようなものだ。こっちに住み替えようと言う事になるはずだ。ウィルスは人間の何倍、何百倍桁が判らないほど進化が早い。完全に封じ込められたのは天然痘だけではなかったか。(バイトのK子、医学的に間違っていたらこっそり教えてください)強力な抗生物質を開発すればそれを上回る新型のウィルスが出現する。永遠の追いかけっこ。ウィルスにも軒先貸すような棲み分けはできないのであろうか。
おりしも西日本は何十年に一度の豪雨に見舞われ避難を余儀なくされている。ラジオでは頻繁に「命を守る行動をしてください」と流れる。でもその裏に」決めるのはあなたです。と言うニュアンスが感じ取れる。何十年に一度と言うが去年もあった。最近よく何十年に一度の自然現象が起こる。
過度の開発で地中に吸収できる水分が空気中に拡散し巨大な積乱雲になって雨をもたらす。土木工学の積算で作られた護岸には自然の怒りを鎮めるだけの力はない。
砲撃で歯をむいた猿と濁流と化した雨は出どころは同じではないのか