医療崩壊

月一度、母親の付き添いで最新設備を擁する大病院に行っている。カサブランカに集まるアメリカに移住を希望するヨーロッパの難民のように死ぬほど待たされる。だが患者はシスティマックに診察され秩序は保たれている。コロナ患者を受け入れていない病院なのだ。素人考えでこういった病院を有効に使うことはできないのだろうかと思うのである。行政が受け入れ依頼できるのは公的資金が入っている病院だけなのである。私立病院は拒否できる。日本の病床数は全国で約152万9000あるとされている。1000人あたりのベッド数は『13・1』と、(アメリカ:2・8、イギリス:2・6)と比べて、桁違いに多い。だが医療崩壊が起きていると言う。
根本原因はこの一年医療体制の不備を放置してきた行政に責任があるのではないか。飲食は度重なる営業自粛、時短、守らなければ2月からは罰則も付く。医療関係は要請を断っても御咎めなしだ。日本医師会から潤沢な政治資金を貰っているからと勘繰られても仕方がない。昨年4月の緊急事態宣言では感染者数を減らし病床整備をしている間に対策を打つと言う方針であったがいつのまにか病床確保の命題は忘れ去られた感がある。日本医師会の中川会長が医療体制の逼迫を訴えていた。最先端で奮闘されている医療関係の方には申し訳ないが何か逆モーションで牽制球を投げられた気がする。利益確保の点から医師の人員を制限依頼していたはずで
ある。莫大な税金を投入して今の保険点数システムを構築したはずでもある。ここは全国の医療機関に受け入れ病床の協議の提案をして男を上げてはどうか。重篤患者を受け入れると点数的には儲からないシステムになっている。旭川医大の学長更迭問題の火種もここにあったはずだ。今こそ医師の倫理観を問いたい。
そして政府の無策にもっと怒ってもいいのではないか。
中国の政治体制に与しないがひと月で病院ごと建設し病床を確保した政策は手本になるのではないか。アベノマスクでコロナ対応病院何棟建設できるか。
日本がコロナ対策に使った税金は米国に次ぎ世界2位である。いったい何に使った?検査抑制、保健所パンク、看護師不足、入院不能、補償は不公平、ワクチン未だ届かず…
今回の緊急事態宣言でも、時間稼ぎをしても感染者を減らす以外に病床確保のための具体策が示されていない。