辛酸震災詳細日記その9

10月1日
昨日、今日と震度4程度の余震があった。あれだけの揺れを経験すると「まあ、この程度ね」と思ってしまうから怖い。揺れの時間が短ったので実家でも物が落ちることはなかったようだ。あれから3週間ほどたつ。もうお客さんと地震の話になることはないが、震源地に近い厚真町では今日から仮設住宅への入居希望者を募るという事だ。最長2年無料で入居できる。あちらでは復興は始まったばかりだと改めて思う。電力行政の方針もまだ決まっていない。震災で割れたり壊れたりで余計な出費もかさんだが、バタバタして電気代を払うのを忘れていた。が、流石に今回はすぐには止めに来ない。鬼の目にも涙と言ったところか・・・・ついでなのでどこまで引っ張れるか試してみようと思う。
実家の断捨離が僕の腰痛のせいもあってなかなか進まない。母親からは「近くにいてくれてほんとに助かったよ」と言われるがこんな時にしか親孝行できない自分をふがいないと思いつつもっと重要な事実をひた隠しにするのである。それは僕にも災難が降りかかるかもしれないという事である。
二日ほど前になるが新聞の集金のお母さんが来た。
「地震大丈夫だった」と聞くと
「二階のもの落ちたけど、大丈夫だった。でも一人暮らしだから心配だったよ」と言う。
母親よりは若いと思うが80歳は行っていると思う。
「手伝えることがあったら言ってね」
「ありがとう」と顔をクシャクシャにして笑顔で答えてくれた。
日ハムが勝っても勇気や感動をもらうことはないが、このお母さんには勇気をもらう。