2018.9.7 LUNA 10年ライブ

 LUNA(vo)菅原昇二(tb)南山雅樹(p)小山彰太(ds)
早いものでLUNAの初登場から10年を数えることになった。輝かしくもこの間、彼女において髪型やT形、ファンの数などエブリシングがチェンジしてきた。本人のMCからも10年の年月を噛みしめている様子が窺われたが、この日は激烈な地震の直後という状況が状況だけに、選曲の多くを差し替えたとのことだった。最初の3曲は「サマータイム」、「セプテンバー・ソング」、「ジス・オータム」といったこの時期を移ろわせるような練られた構成。次の曲からが今回のことを強く意識したのではないかと想像する。復興と再生のオリジナル「ペシャワール」、沈痛な面持ちの「ロスト・イン・ザ・スターズ」、以下いろいろな願いが込められた「オン・ア・クリアー・デイ」、「Re:レクイエム」、「ウイ・ウィル・ミート・アゲイン」、「ハレルヤ」、「ファースト・ソング」、「ハンド・イン・ハンド」そして「諸行無常」。アンコールは先ごろ他界したA・フランクリンの「ユー・メイク・ミー・フィール・ライク・ア・ナチュラル・ウーマン」を思いのたけの敬愛を込めて熱唱した。異様なシチュエーションのライブたったが、LUNAの魅力となっている高音域がいつもに増して切なくも心に浸みてきたのは筆者だけだっただろうか。
(M・Flanagan)