ティグラン・ハマシアン STAND ART


  少しピアノジャズを聴き返してみようと思った 勿論好きな人はいるエリックワトソンとかアントニオファラオとか…そうではなく少しだけ俯瞰的に回顧してみたいと思った それじゃ今のベストジャズピアニストは誰だろう?
前世紀末にFグルダはやっぱりKジャレットになるんじゃないか…とザビィヌルとの対談と発言してた(ザビィヌルは聞こえない振り) それから4半世紀以上経過した。
 僕がすぐ出てくる名はティグラン・ハマシアンとシャイマエストロだが…ゴーゴーペンギン?? ダヴィビレィジェス Bメルドー…今って何時だろう?21世紀ならジェイソンモランでも良いじゃないか?まだ50前だし… 一昨年のA・シェップとのduoのlet mypeople go 我が民を通らせよ は良かった でも ダンスホールから戦場へ は売れ切れで手に入らなかったし 屈折 はMハルボーンとRマイルスとのトリオのbangsと一緒にオーダーしたせいかまだ来ない でも24年はCロイドGでの 空は明日もあるさ が出た Kジャレット Mペトルチアーニ Jモランはロイドが世に出した天才ピアニストの系譜である モランは盤が来てからにして今回はT・ハマシアンの 立ち尽くす芸術 である 勿論洒落で有名スタンダード集でエルモ・ホープで始まる A面にはテナーが2人1曲づつゲスト参加している B面はアキンムシーレが2曲で入ってるが1曲は全員でのインプロでのオリジナルだ。
T・ハマシアンは完全な非ジャズ世代でもたもたしている内に(コレは22年のアルバム)次の千の声の鳥が出た それはアルメニアプログレみたいな音楽で以前にもメタルプログレポップスみたいのを作ってる(先に言っとくと僕はフュージョンはほとんど駄目) 多分そっちが本筋なのだろう スタンドアートはレーベルの企画かも知れない
 しかし本人は言う 自分はアルメニア移民だからこれらのナンバーはとても身近なフェイバリットなんだ ECMのアルバムのせいで僕は彼をアルメニアの現地音楽家のように錯覚していた 彼は故国に帰国したりするアメリカ人なのである
アルメニア音楽に方法論的に目覚めたのもKジャレットのグルジェフ(アルメニア出身のラスプーチンのような怪人)の録音を聴いてからだと言う(それまではヘビメタ少年だった?) へぇーだがなるほどなぁと思う響きもある アルメニアと聞いてすぐに思いつくのはアララット(酒)とかコミタスぐらいだがあっそうだ バハグニがいる!フルネームだとバハグン(バハグニ)トゥルグティアン 10年くらい前に出現したフラメンコギタリストでCDが4枚国内盤で出た 彼が話題になったのはアルメニア人だったからだった 今更チェックしたら当時2人はセットで注目されてた様な感じすらある2006にハマシアンがモンクコンペティションで優勝して2008にはバハグニがデビューしている 2人は同世代で ここを見落としてたのだが同じLAのアルメニアコミニティ出なのだ 僕はハマシアンはアルメニアにいてバハグニはスペインにいるとイメージしてた  LAアルメニア村からその後2人の仲間のvcのAマヌアキンがアルメニアの最終兵器とか言うコピーでデビューするがそこでもるハマシアンは1曲デュオをやってる それは完全アコースティックで多分ほとんど即興じゃないかとも思うがハマシアンの多彩な反応はスタンド・アートでの曲の解釈にも通じる つまりここでは自分の技法の再点検的な事が行なわれるのかも知れないがtoo littleでまだまだ解らないので次の次の作品に期待しよう
山の実

jazz紳士交遊録 vol30 池田篤

池田との付き合いは40年弱になる。初めて聴いたのは山野ビックバンドコンテストで最優秀ソロイストを受賞し国立音大を卒業した年ではなかったかと思う。順序には自信がないが池田芳夫さんのカルテット、イースタシアオーケストラを聴いた。一言で言えば切れ味が良いという印象を持った。主流派の音楽をやっているのに衝撃を受けた。クリニックとライブを定期的にやってもらいたい主旨の手紙を書いた。札幌の学生、社会人5,6人集め毎月クリニック、翌日はライブと云う企画を池田がニューヨークに行くまで続け総括として池田のバンドを東京から呼びそこに生徒も参加してもらうライブで池田を送り出した。里帰りで帰国した時も必ず来てもらい当時のNYのジャズシーンの話を聞かせてもらった。付き合いが長いので色々な思い出話があるがNYから戻ってきてからレギュラーグループで来てもらったことが有った。通常ライブもやったのだが小学校でjazzを解説するという企画もやった。僕が司会と解説をやることになってしまった。小学生の興味を引きつけなくてはならない。時はロサンゼルスオリンピックが終わった年、開会式でWマルサリスがTPを吹いた。「池田さんはそのトランぺッターと同じステージに立ったことが有ります」と紹介すると子供たちから「すごーい」という声が上がった。つかみはOK。jazzは即興で作る音楽です。何かやってもらいたい曲はありますか・・・と聞く。子供たちから何曲か候補が上がった。僕でもタイトルを知っている曲を池田に告げた。池田が小声でその曲は知らないと言う。即興で何か吹いてくれればジヤズはテーマが出てこない場合も有りますとかこちらで如何様にも落ちをつけられたのに子供の夢を砕いてしまった。最後はCジャムブルースをメンバーと一緒に演奏すると云う企画でしめる事となった。ここで主催者から悪魔の取引の申し出が有った。ピアノで参加したい手を上げる子は相当数いるはずだが必ずあの子を指名してほしいと指定された。親から打ち上げ用に寿司の差し入れが有るとの事だ。この辺は自民党談合政治と同じである。僕も寿司は嫌いではないのでその子の服装をしっかりと覚えた。池田はその正確無比なプレイとは裏腹に私生活では結構抜けたところが有る。六本木交差点補導事件、冬靴3足購入事件、置き引き事件、どれも無料で教えるには勿体ない話である。
今回は布施音人トリオのバックで吹いてもらうが布施との因縁も浅からずである。先の山野ビックバンドコンテストで最優秀賞を獲得した時のリーダーが布施の父親で母親は国音でクラッシックピアノを教える先生で池田の同僚でもある。今年最後の催しを池田に締めてもらう。
付記
高校生が被爆ピアノと共演するという企画が毎年続けられている。そのプロモーションビデオに池田の曲フレイムオブピースが使われている。来年3月末池田本人とのジョイントも北海道で実現する。詳細は下記のリンクをご覧いただきたい
https://jp.docworkspace.com/d/sIO_B98ziAdun87oG?sa=601.1123

レイジーバードリユニオン


きょう10月18日はピットインでレイジーバードリユニオンという企画のライブが行われている。本田珠也がリーダーで壼阪健登、楠井五月がメンバーである。鈴木央紹は治療の都合で参加できなくなった。この企画今年の4月5日6日にlazy 20周年記念で行ったものである。今でもそのサウンドが頭で鳴っている。その時は若い壺阪にリーダーを任せたが珠也がこの企画を気に入ってくれてピットインで再現してくれる。11月6日には吉祥寺サムタイムでも予定が入っている。在京の方は是非聴いていただきたい。珠也から今日このメンバーでやらせてもらいます。ありがとう・・・とメールが来た。レギュラーグループできてもらう楽しみもあるが東京でも聴けない組み合わせを考えるのも楽しい。出演者の音楽性を深く理解し愛し頭の中でサウンドを鳴らしシュミレートしたうえでお願いするのである。勿論断られることだってある。今回のようにミュージシャンが気に入ってくれて勿論お客さんも喜んでくれるのが店側としては一番の喜びである。また頑張る気力が湧いてくる。珠也のメールにどう返事するか考えた。「サイコロ振って決めた組み合わせだから、軽い感じでやって・・・」と返そうかとも考えたが又ドアーをけ破られると困るので再演してくれてありがとう・・・。央紹に元気になってもらってまたやりたいです。・・・と本音で返信してしまった

我が青春の10枚 白瀬晴花


今回の筆者白瀬晴花さんを紹介する。大阪音大でサックスを勉強している学生である。実家が確か日高町で
央紹や松島のライブの時はお母さんに連れられてよく聞きに来ていた。まだ小学生だったはずである。松島が札幌の中学生とコラボしたときシットインした事がある。この時は平田晃一、高橋直希、佐々木梨子も参加しており松島が中学生相手に本気を出したことを覚えている。今年本山とDUOで吹いてもらったことがある。外連味のない好感のもてるテナーに成長していた。選出されたアルバムは央紹愛に溢れるラインナップになっている。

『Let’s dance』(Yuji Ohno & Lupintic Five)
小学2年生からピアノを習ってたのですが、発表会でジャズアレンジの曲を弾くこととなり、どうしてもコツが掴めず、それなら聞き馴染みもあるルパンのライブがあるからと母が札幌に連れて行ってくれて、そこで初めてサックスとジャズに触れました。ピアノの大野雄二さんをメインに聴きに行きましたが、サックスの鈴木央紹さんにしか目がいかず、ライブが終わった後母にサックスをしたいと頼み込みました。(そこからずっと鈴木央紹さんのファンです笑)

『Passage of day』(鈴木央紹)
先ほども書きましたがすっかりルパンティックと鈴木央紹さんのファンになった小学生の私は、そこから歴代のルパンティックのアルバムや鈴木さんのアルバムを聴き漁ります。そこで初めて鈴木さん名義のアルバムで全曲ソロまで歌えるようになったのがこのアルバムです。ルパンティックの鈴木さんのソロも多分全部歌えます。

『Soul Station』(Hank Mobley)
小学5年生で新冠のジュニアジャズバンドに入ってから、鈴木さん以外のテナーを聞いてかっこいいと思ったアルバムです。多分中学生まではコードがどうとか、フレーズがどうなんてわからなくて、ただかっこいい!すごい!で色々聞いてた気がします。ハンクモブレーもそうで、聴き馴染みが良く、ジュニアジャズの先生からコピー(トランスクライブ)をしろと言われて嫌というほど聴きまくったのに飽きないしむしろずっとかっこいいと思えたアルバムです。

『The Genius of Charlie Parker』(Charlie Parker)
中学生か小学校高学年くらいに、チャーリーパーカー聞いてるか?とジュニアジャズの先生から言われて、…誰ですか?と言って怒られてこのCDを貸してもらいました。当時アルトサックスもやってたので、こんなに速く指が動いたらなぁと頑張って真似してたのを覚えてます。思い出してみたら、本当にルパンティックと鈴木さんにしか興味がなくてそれ以外のプレイヤーを全く聞いてませんでした。極端人間です。

『Standarts++』(Hisatugu Suzuki)
中学生のときこのアルバムのMy romanceを聴いて、音色とアルバム全体の雰囲気に感動しました。今までは、アップテンポの曲やswingの曲でかっこいいなすごいなと思うことがほとんどでしたが、バラードでここまで感動したのが初めてでした。すぐCDを買ってヘビロテしてました。

『Trilogy Chick Corea Trio』(Chick Corea)
2019年に札幌のヒタルにこのトリオが来てたので、高校生で札幌に住んでたので聴きに行きました。初めて海外のミュージシャンのライブを見ましたが、エンタメも含まった楽しいライブで、演奏もその場を楽しんでいる感じがして、これがライブってことなのかと感じました。マクブライドのベースは今聴いたらさらにヤバさを感じて、本当に人間の技…?と思う時があります。

『Minor Blues Kenny Barron Trio』(Kenny Barron)
大学生になってから、ジャズの授業で色々曲を知るようになり、その中で「Emily」という曲を知りました。色々調べて最初に出てきたのがケニーバロントリオのEmilyで、そこからケニーバロンのピアノにハマってコピーし出しました。勝手な私のイメージですが、ケニーバロン=何もかも完璧にこなすピアニストって感じが効いていて気持ちよくて、最近でもよくコピーしています。

『The Melody at night , with you』(Keith Jarrett)
キースのソロピアノのアルバムです。これに入ってる「Be my love」をきいて、美しすぎて泣いちゃいました。どれも素晴らしいし、キースのピアノがさらに好きになるようなキースの良さが詰まっているのですが「Be my love」が特に詰まってる気がしました。技術とかじゃなく、その人の人生感、魅力が音を通じてはっきり出ているなと思います。

『Hopeless Romantics』(George Shearing & Michel Feinstein)
ピアノとボーカルのデュオのアルバムです。これの「I’ll string along with you」のジョージシアリングのイントロが凄すぎます。ラフマニノフの交響曲第1番の中間部をイントロで弾くのですが、そんな融合の仕方ありなんだ!と新しい扉を開かれました。何もなく歌い始めるマイケルファインスタインもすごいなと思いますが、彼の歌声とマッチしててとても綺麗です。

『Starts&Smilse,vol.1』(鈴木央紹)
共演したいとかそんなおこがましいこと一切なしに、本当に先生の音楽が好きで、最後はこれにしました。選びきれなかったです。一曲目の「So many star」が好きすぎて永遠にリピートしてます。小学生の頃から今までずっと聴いてますが、ずっとかっこよくて憧れです。vol2ももちろんヘビロテしてます。先生の良さとか書き始めたら止まらないのでやめておきます。

ヴィレッジゲイトの夕 JCwithED


買ってはいけない!犯罪的商品!聴こえるのはドラムばかりフルートやソプラノが高音に振れた時はいいが中、低音では遠く、ピアノはかすかにピアニカだかエレクトーンだかわからない程度に鳴ってる、ベースはまったく聴こえない。日本でのみコレをSACDでだしたのだ!ジャズマニアはジャズの敵である。それはクラッシックでも同じであると前にある指揮者から聞いた事がある。いわゆる贔屓の引き倒し と言うやつだ。
そもそもこんなアルバムに手を出すべきではなかったのだと反省してる。私は青春の13にもJCwithEDのヴィレッジヴァンガードライブをいれてる。you can’t go home again と言う訳だろう。昔海賊盤でドルフィーのガスライトライブを買った、ドルフィーがレフトアローンをやってるのだがピアノが何故かマルでなくハービーHだった、感想の記憶はひどい音だったがコレとドッチが悪いだろう?もちろんLPを引っ張り出して聴き比べなんか絶対にするもんか。
実は一曲目マイフェバリットシングスしか聴かないでコレを書いてる、二曲目の「灯りを儚くして」以降を聴きたい人がいらっしゃれば半額の1980円でお譲りしますのでご連絡を!
by 山の実

皆既日食

3月15日の参議院予算委員会の質疑の話しである。共産党小池晃書記局長が選択的夫婦別姓問題について問いただしている。この問題なぜこんなに紛糾するのかよくわからない。別姓にしたい夫婦だけが別姓にするだけの話である。万人にそれを求めるわけではない。経団連からの要望書も出ている。総理もそれは承知している。国民の中にもいろいろな意見がある中で政治的判断を下していきたいと答弁している。ここからの小池書記局長の突込みがいかしている。「意見が分かれてるというが自民党以外賛成している。公明党も賛成している。分かれているのは自民党の中だけではないのか。法務大臣も賛成している。」拍手が起きる
最後の落ちである。「大体経団連会長の十倉雅和と共産党の小池晃が同じ考えなんです。こんな事めったにないですよ。これは皆既日食です。そろそろ賛成したらどうです」
委員会室から笑いが起きる。岸田総理もうなずいている。

こういうユーモアが大好きである。