10年ほど前の事となる。当時の北大の部長とジャズ研の現状についての話を聞いていた。6月の学園祭を終えると1年生が燃え尽きた症候群と次の目標がない為大量に辞めるという。そこで夏休みの頃一年生だけのバンドでライブをやると云う企画を提案し現在まで続いている。このイベントを通過すると定着するかと言えば必ずしもそうとは限らない。その後全く見なくなる部員もいる。卒業まで在籍するのは年次にもよるが2割くらいと言う。僕の一番の願いは学生時代に一生ものの趣味を作って卒業後は演者として良質なリスナーとして世に出てもらいたいと言う事である。上手な学生を見出して何とかしたいという気はない。うまいと言っても生簀の中のハマチの大きさを競っているに過ぎない。
今年は2日間で7バンドが参加した。上級者が2人、技術とは別に人を引っ張れる力を持った人間が2人、楽器の初心者が3人、ついでに天狗が二人。一番気になるのは初級者である。相当のプレ付きッシャーの中で演奏し当然うまい演奏などできない。そんな体験がトラウマになって辞めないでほしいと手を合わせて聴くのである。リハから聴くので1日5時間つき合うことになる。流石にちよっと疲れる。だがこの時間が学生たちが何を考えてジャズに向かっているのかが分かる時間でもある。ここで多分代々ひきつがれているリハでの構成確認問題が浮上するのである。lazyで演奏する東京のミュージシャンで構成確認をする演者はいない。曲を決めないで始まるケースもある。ジャズはその場で起きたことに反応しながら進行する音楽である。その事がわかるのは上級年になってからの様だ。そもそも人生がジャズ的なものなのだ。2daysの最後に御世話役からコメントを求められた。言いたかったことは上記のようなことであったがいつもの悪い癖でふざけた話をしてしまった。ちょっと後悔し反省している。
