池田との付き合いは40年弱になる。初めて聴いたのは山野ビックバンドコンテストで最優秀ソロイストを受賞し国立音大を卒業した年ではなかったかと思う。順序には自信がないが池田芳夫さんのカルテット、イースタシアオーケストラを聴いた。一言で言えば切れ味が良いという印象を持った。主流派の音楽をやっているのに衝撃を受けた。クリニックとライブを定期的にやってもらいたい主旨の手紙を書いた。札幌の学生、社会人5,6人集め毎月クリニック、翌日はライブと云う企画を池田がニューヨークに行くまで続け総括として池田のバンドを東京から呼びそこに生徒も参加してもらうライブで池田を送り出した。里帰りで帰国した時も必ず来てもらい当時のNYのジャズシーンの話を聞かせてもらった。付き合いが長いので色々な思い出話があるがNYから戻ってきてからレギュラーグループで来てもらったことが有った。通常ライブもやったのだが小学校でjazzを解説するという企画もやった。僕が司会と解説をやることになってしまった。小学生の興味を引きつけなくてはならない。時はロサンゼルスオリンピックが終わった年、開会式でWマルサリスがTPを吹いた。「池田さんはそのトランぺッターと同じステージに立ったことが有ります」と紹介すると子供たちから「すごーい」という声が上がった。つかみはOK。jazzは即興で作る音楽です。何かやってもらいたい曲はありますか・・・と聞く。子供たちから何曲か候補が上がった。僕でもタイトルを知っている曲を池田に告げた。池田が小声でその曲は知らないと言う。即興で何か吹いてくれればジヤズはテーマが出てこない場合も有りますとかこちらで如何様にも落ちをつけられたのに子供の夢を砕いてしまった。最後はCジャムブルースをメンバーと一緒に演奏すると云う企画でしめる事となった。ここで主催者から悪魔の取引の申し出が有った。ピアノで参加したい手を上げる子は相当数いるはずだが必ずあの子を指名してほしいと指定された。親から打ち上げ用に寿司の差し入れが有るとの事だ。この辺は自民党談合政治と同じである。僕も寿司は嫌いではないのでその子の服装をしっかりと覚えた。池田はその正確無比なプレイとは裏腹に私生活では結構抜けたところが有る。六本木交差点補導事件、冬靴3足購入事件、置き引き事件、どれも無料で教えるには勿体ない話である。
今回は布施音人トリオのバックで吹いてもらうが布施との因縁も浅からずである。先の山野ビックバンドコンテストで最優秀賞を獲得した時のリーダーが布施の父親で母親は国音でクラッシックピアノを教える先生で池田の同僚でもある。今年最後の催しを池田に締めてもらう。
付記
高校生が被爆ピアノと共演するという企画が毎年続けられている。そのプロモーションビデオに池田の曲フレイムオブピースが使われている。来年3月末池田本人とのジョイントも北海道で実現する。詳細は下記のリンクをご覧いただきたい
https://jp.docworkspace.com/d/sIO_B98ziAdun87oG?sa=601.1123