農産物は何故高い その2

前回農協を介した米の流通形態が変化したと書いた。一部事実であるが需給バランスを崩す量ではなく、減反政策による慢性的な米不足が価格高騰の主な理由であるとの説の方が信ぴょう性が有る。ここで訂正しておきたい。
クリストファー・ノーランの映画で「インターステラ」という作品が有る。環境破壊による食糧不足に直面した人類が生活できる惑星を求め宇宙を彷徨うと言う内容である。相対性理論が駆使された時空間が主題で年を取った家族との交信と再会のシーンは胸が熱くなる。この映画アメリカ中西部が砂嵐に襲われるシーンから始まる。退役パイロットである主人公はトウキビ農家を営んでいる。トウキビが劣悪な環境であっても栽培できる食物と言う事である。地平線まで広がる畑をIT管理された無人トラクターが耕作している。ある意味では今のアメリカの農業形態に似ている。その化学肥料をたっぷり吸いこんだコーンが現在日本にコメの消費量と同等の量が輸入されている。それは国産鶏、豚の飼料に使われている。
これはまだ国産肉と言えるのか。屠畜されるときの鶏、豚のOH my GODという嘆きのセリフが聴こえてくる。食の自給を蔑ろにしたときその関連産業も疲弊し取り返しがつかなくなる。食物加工、飼料、肥料、種苗・・・海外製品頼っているならば所謂有事が勃発した場合ミサイルにやられる前に餓死する。