2017.3.10-11 LUNA 特許申請のラウドな行方
LUNA (Vo)with 一哲Loud3竹村一哲(ds)碓井佑治(g)秋田祐二(b)
2016年7月、店主自ら業界の掟破りなROCK・LIVEを企てたところ、これが思わぬ反響を巻き起こしたのだった。この現象は潜在的にロック・ファンの多さを物語るものではあるが、実際はローカル・ニュースでLUNAのロック乱入事件として話題を集めたことによる。そしてこの一件が、世間の好奇心を誘うとともに特許申請という前代未聞の展開につながって行くのだ。今回のライブ2日間は、『ジャズの店』レイジーバード開店12周年記念のファイナルであり、なお且つ、特許申請の第2次審査と位置づけられている。
では、2夜まとめて審査会場へ、いざ。長いギター・ソロから静かにベースが絡み、“いったい何やるんだ?とその時、“ガ・ガ・ガ・ガッ”に対し“ウォー” 名曲中の名曲「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」、初めて聴いたブロンディーのメロディアスな「マリア」、これを待っていたのだ「ホンキー・トンク・ウイメン」(2日目はtp山田丈造が飛び入り)、ジャニスのブッちぎり3連発「ムーブ・オーバー」、「クライ・ベイビー」、「メルセデス・ベンツ」、ZEP「ホール・ロッタ・ラブ」、「シンス・アイブ・ビーン・ラビン・ユー」、ジミヘンもの「リトル・ウィング」、「ファイアー」、B・ディランの枯れゆく人生エレジー「フォエバー・ヤング」、そこからヤング・ジェネレーションへの劇的な再生を賭けた「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」、この辺でLUNAはエネルギーの大量消費に耐えられず充電バラードを挿入、「オール・バイ・マイセルフ」(エリック・カルメン)と「オープン・アームス」(ジャーニー)。そしてダブル天国の1曲目はLUNAの師範級リコーダ゙入り「ステア・ウェイ・トゥ・ヘブン」、2曲目は「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」、日本語の良さが際立つ「イッツ・ノット・ア・スポットライト」、「朝日のあたる家」、もう2、3曲あったかも知れない。特許申請に対する審査基準は(1)ミュジシャンの暴発度、(2)客席の騒乱度、僅か二つのラウ度である。(1)については前回を上回るものであったとの認識で一致。(2)については信頼筋ではないが、“イェー回数”100回超が過半数割れしたとの報告が寄せられている。審査員からはこの克服が指摘されたそうだが、願わくば筆者の喉のガラガラを行間から聞きとって欲しい。なお、選曲に当たって、一部のファンが密かに事前にリクエストするといったインサイダー取引が横行したらしいので、ROCK的透明性を強く求める声もあったようである。
今回のライブには、我らが臼庭潤の幼馴染みである岩本氏が横浜から駆けつけておられた。2日にわたって場内の火に油を注いだのは、“どんぐりの竹輪パン”を爆食いした彼の功績によるところ大であることを付け加えておきたい。この9月LUNAは副業のジャズで道内ツアーを行うらしい。そんなことよりROCK最終審査のラウドな日を早く決めてくれぇぃ!
(M・Flanagan)