フジテレビ記者会見の印象

第一次情報で判断しなくてはと思い記者会見を聞いていた。3時間くらい経った位で寝落ちしてしまった。目が覚めた時まだ続いていた。結局10時間半続いた。皮肉なことにフジテレビは13%の高視聴率を叩き出した。とにかく長い。気になる質問の部分を切り取りで聞いてみたが段々焦点がボケてくる。ここで問題にすべき事は①性加害問題が起きた事にフジテレビ職員プロデューサーAは関与していなかったのか。②事件が起きた際アナウンサーAから相談を受けたにも拘らず揉み消し中居の番組を存続させたのは何故か。③女子アナ接待文化を定着させたと言われるフジサンケイグループ相談役日枝氏が会見に出席していない理由。等である。個別の問題を検証するのは別の機会に譲る事にするが何か違和感を感じる記者会見なのである。質問の一番手、二番手に指名された記者は二人とも元朝日新聞記者で現在はフリーのジャーナリストで舌鋒が鋭い人で知られている。僕が声だけでも分かる人物なので司会者が顔を知らないはずがない。500人ほどいる記者中でこの指名はたまたまだとは思えない。場面が紛糾することを考慮の上での指名と考えると納得できる。途中あまり重要でない質問をし自分の意見を長々と開陳する記者がいる。カラオケスナックでマイクを離さず下手な歌を歌い続ける親父に似ている。そんな場面をずっと見続けると同じ答えを繰り返すひな壇上の重役たちにも同情が若干集まる。フジテレビ側も記者側もどっちもどっちだなあ・・・・それにしても長いなあ…と言う事になる。大波をかわす危機管理の方法と聞く。そうするとフジテレビが守りたいものは何かと言う事が浮かび上がってくる。日枝氏、及び日枝氏が確立した体制そのものである。この場に及んで労働組合員数が急増している。テレビ局職員は労働者意識は極めて低い。それが会社の危機に直面し住宅ローンの心配をしはじめてと言う事であろう。労働組合を弱体化させたのも初期の日枝氏の功績である。フジテレビが残したいものはいわば国体の維持である。先の戦争で敗戦が濃厚となった時軍上層部が固執したのは国体の維持であった事と相似形である。