児童虐待とは何か

埼玉県でとんでもない条例が可決されようとした。子供だけで登校すること、子供だけで公園に遊びに行くこと、留守番をすること、ジャズバーに行くこと。これが児童虐待に当たるとして禁止される。子供のいる母親が一人でゴミ出しに行ったら当局に通報せよとの文言まである。誰が考えてもおかしい法案が通りそうになる背景を考えてみたい。時折車の中に残された子供がなくなるという痛ましい事件を耳にする。そうすると子供を一人にすることはよくないという短絡的な意見が雨後のタケノコのように出てくる。子供庁創設時に岩盤右翼層から子ども家庭庁に名称変更を強要されたことがあった。子供と家庭を強力に結びつける発想は女性を家庭に縛り付ける戦前の思想に直結する。女性活躍と言いながら女性を家庭に縛り付ける法案を通そうとする。字面に騙されてはいけない。2006年安倍総理時代にヒッソリと教育基本法が改正された。そこに伝統やら道徳やらが再び持ち込まれた。これらは一見悪いことのようには思えない。ところが徐々に危険物質に変わることがあるのである。
トリチゥムが食物連鎖で体に蓄積されることに近いかもしれない。この発想は日本会議、統一教会の基本理念に酷似しているのは偶然ではない。地方議会にはその手の議員が大手を降って闊歩しているのである。注意しなくてはならない。今回は住民の力で阻止できた。住民がノーといえば変えられることがまだまだある。