自民党総裁選の座標軸

世界が目まぐるしく動く中での自民党総裁選である。まあ、誰がなっても本質は変わらないだろうという諦念が今の体制を延命しているとの反省感もあり出馬会見や討論会もまめには見ている。そもそも何のための総裁選か。表向きは石破総理の選挙責任を問うと言う建付けである。では何故選挙に三連敗したのか。統一教会との癒着、裏金問題、失われた30年と言う事である。最低総裁選ではその事は問われなくてはならない。前回の総裁選と同じ5人が参戦している。だが議論は一歩も二歩も後退している。日本の将来を見据える展望の様な話は全く出てこない。取りあえず庶民は物価高による生活苦からの脱却が一番の要望である。
消費税を含む減税の話になると社会保障費はどう捻出するという議論にすり替えられる。トマホークミサイルを買う時、財源の話になったことはない。国民の事を考えている振りしながら財務省、アメリカの顔色を伺っている。総裁選自体生簀の中の序列争いである。当初小泉進次郎でほぼ決まりと思っていた。だが運動中の色々な事件によってその順位、支持率が微妙に上下する。高市早苗の奈良の鹿問題、その会見を見ていたが椅子からずり落ちた。あの場で鹿問題など持ち出すことなど考えられない。もはやこれまで・・・・と思っていた。だが世論は支持の方に傾いた。バズれば勝ちという原理である。ところが小泉進次郎のSNSのステマ戦略に関してはNOの意見を突きつけられた。広報担当はデジタル担当大臣である。警察長官が盗撮するようなものである。その処分は甘い。これくらいなら小泉さんは許してくれるだろ・・・という思惑が見える。実際この程度のリーダーシップで日本を牽引できるのか甚だ疑問である。だが人柄の良さに騙されてしまうのである。茂木候補は子ども食堂とスーパーの視察から運動を始めた。これが上流階級意識まるだしで庶民からは総スカンを喰らっていた。黒塗りの車で乗りつけ子供食堂で誕生日ケーキをプレゼントされ嬉々として喜ぶ顔が写された。多分秘書が子ども食堂側に伝えたのであろう。嘘でも良いからその日の食材位プレゼントしろよ・・・と言いたくなる。スーパーにも普段は行ったことがないのが分かる。買う時財布を秘書から貰っていた。庶民感覚ゼロで総裁選も早くから脱落したようだ。後半戦になり石破総理が林芳正候補を後継者とする発言などが有り林候補が浮上してきている。未だ3番手であるが2番手に浮上した場合番決戦投票で狂わせも有るかもしれない。どちらにしろ後4日で決まる。だがこんな日本にしたアベノミクスの反省と裏金議員の処分をうやむやにした中でいくら自民党再生とお題目を唱えても虚しく響く。