100条委員会の結論を巡る議論

兵庫県知事を巡るパワハラ、おねだり問題に関する100条委員会の見解が発表された。まずこの100条委員会なるものの意味を確認しておかなければならない。地方自治法100条に基づき地方議会が議決により設置する調査権を有する特別委員会である。フジテレビやジャニーズ事務所の問題調査の際設置された第3者委員会等とは重みの違う委員会なのである。ここでパワハラは有った可能性が有るとの結論に達した。斎藤知事はそれは一つの見解として受け止めるとしながらも可能性が有ったというなら無かった可能性もある・・・という高校生並みの理屈を言いだした。こんな屁理屈がまかり通るなら法の精神など無用の長物と化す。個別の問題について述べるのは控えるが公益通報者である元県民局長に対する仕打ちには憤りを感ずる。記者会見の場で公用パソコンに保存されていた猥褻な文書に初めて触れこれでもかと誹謗中傷の言葉を浴びせかける行為は常軌を逸している。もしそういう文書が有ったとしてもそれはそれである。公益通報者の情報を公にして良い事にはならない。
兵庫県知事問題は色々な問題が重層的関連している問題である。知事候補であった稲村和美元尼崎市長はどういう市政を行い、当選させてはいけない理由は何だったのか。維新とN国立花孝志を繋げ誰が百条委員会の情報を漏洩したのか。阪神、オリックスの優勝パレードと万博を繋げたのは誰だったのか。兵庫県選出裏金議員西村康稔の利権は何か。メルチュの公職選挙法違反のその後はどうなったのか。古代から堆積した地層のように静かに不純物を熟成していた。それがたまたま地表に出てしまったと言う事かもしれない。我々は忘れやすい動物である。