聖火リレーが始まった時点でオリンピックはもう後戻りできないのではないかと危惧していた。それが小さなことがきっかけで違う様相に見えてきた。
もう半年以上米木の演奏を聴いていない。せっかく初リーダーアルバムを出したのだから大石と来てもらおうと思ったが忙しい二人のスケジュールがなかなか合わない。たまには一人で来てもらおうと思ってスケジュールを確認したところ週末を含めて4,5日空いているところは8月の限られた日程だけであった。調べてみると札幌でマラソンがある日程と前後している。これは航空券が値上がりし下手するとホテルも取れないのではと思っていた。ところが予期していたよりも安かったのである。この書き入れ時に大手旅行代理店が動いていないことに小さな疑問符が湧いた。もう組織委員会上層部と大手スポンサー企業、政権中枢部では中止で了解が取れているのかもしれない。どうせ保険で補填できる。その前に少しでも元を取っておこうとするスポンサー企業の思惑があの宣伝車の車列に象徴されている。
日本国内でも感染者は増え続けているがアメリカでは感染者数が2500万人、死亡者数40万で選手選考もできない状況なのである。アメリカは選手団を送り込んでこないはずである。アメリカのいないオリンピックは牛肉の無いすき焼きのようなものである。そんなすき焼きに金を払う酔狂はいない。NBCも放映しないであろう。モスクワ五輪をボイコットしたときも放映しなかった。放映権料は保険でカバーできる。では保険会社は大損か?保険会社は企業投資家でもある。このところのコロナ禍での株価高騰と無関係ではない。きっちりこちらで補填している。ではその投資の原資は何かというと我々の年金の拠出金だったりする。一見三方一両損の大岡裁きのように見えるがババを引かされているのは我々だったりするのである。
組織委員会は内心IOCあるいはWHOからかもしれないが中止要請依頼が来ることを願っているのではないか。だが自分からは誰も言い出せない。言い出しっぺはぼこぼこにされたうえ簀巻きで東京湾に沈められる。どうしても外部からの圧力で中止したように仕向けたい。被害者になれば五輪関係者は誰も責任を取らなくて済む。この関係はコロナ対策における政府と東京都知事の関係性の相似形だ。
組織委員会の「オリンピック絶対やるぞ」のキャッチフレーズはダチョウ倶楽部の「押すなよ、押すなよ」の代理コードと考えると一連の流れの説明がつく。果たして正解だろうか。
付記
オリンピックが中止になっても周年記念は中止にするわけにはいかない。トピック欄をご覧の上ご支援を賜りたい。