東日本大震災と福島原発事故から14年を迎える。オリンピックに代表される政府の復興キャンペーンとは裏腹に復興は遅々として進んでいない。それを逆なでするかの様な判決がおりた。業務上過失致死罪で強制起訴された東電旧経営陣の無罪が確定した。この裁判で提出された証拠の中には15m津波の予測をする有識者の提言に対し柏崎刈羽原発の修理で大赤字を出した東電が福島の防潮堤に金をかけている余裕などないとした議事録もある。想定外の津波と言う発言は嘘800である。東電経営者に責任がないとするなら誰が責任者なのか。そしてこの裁判には別も問題も隠されている。この判決を出した判事の一人草野耕一はかつて西村あさひ法律事務所の共同代表でありその相方新川麻弁護士は政府のエネルギー諮問機関の委員を務め東電の社外取り締役の責にもある。これは利益相反の関係にあるのではないか。これで公平な司法判断ができるのかはなはだ疑問である。翻って考えると大企業が起こした事件で経営者が刑務所に入った話は聞いた事がない。最高裁判事は内閣が指名するのだと中学で習ったことを想い出した。
原発と防衛が全く別の分野で語られることが多い。ロシアがウクライナの原発を攻撃するかもしれないとの情報がながれた時も日本では他岸の火事程度の反応であった。台湾有事を想定してミサイルやら戦闘機やらを爆買いさせられているが日本海沿岸に立てられている原発は核爆弾が置かれているようなものである。冷却装置を壊す鉄球1個あれば事は済む話である。鎧兜で身を固めた戦国武士がアメリカ海兵隊と一戦交える光景は失笑物のはずだ