豹変 その2

豹変の由来は豹は秋に毛が生え替わりその模様がくっきり見えることから来ている。石破新総裁は総裁選の中で牙を抜かれた豹の様に変節していったと感じていたが本当にそうであったのか。むしろ豹変したのは自民党そのものでありトップが替わったくらいでは揺るがない新種に変化しつつあるのではないだろうか。それは石破茂の体に巣くうエイリアンの様である。2012年体制という用語が有る。政治学者白井聡の学説である。2012年は第2次安倍政権が発足した年である。その強権的かつ独裁的政治権力の在り方が確立した年であり実際安倍総理が退き亡くなっても続いているシステムの事である。石破総裁はそのシステムに取り込まれつつあるが密かに抵抗している姿も見て取れる。解散総選挙は誰が総理になろうが決定事項として準備が進められていたようだ。自民党地方支部への伝達など準備に勝るものはない。アメリカ大統領選挙の日程との兼ね合いもある。石破総裁はここでは自説を取り下げたようだ。
党要職の記者会見時、石破総裁も挨拶をした。通常総裁は出席しないものだ。石破総裁は弁が立つ。国会答弁でも原稿なしでやり取りできる。だがこの時は抑揚のない調子で原稿を読み上げた。こう言え
と言われています・・と言う事に抵抗している様であった。閣僚人事も党内基盤が脆弱である為バランスを考えた登用となって居る。高市早苗、小林鷹之へのポストの提案は断られることを前提としたパフォーマンスである。安倍総理を国賊呼ばわりした村上誠一郎を総務大臣に指名したのは安倍派への決別宣言でもあるが自民党自体安倍体制からの脱却を測ろうとしている証でもある。水面下では激しい権力闘争が繰り広げられている。麻生副総理はほぼ失脚し党は新しい支配体制を模索している。豹は毛が生え変わっても豹であり決して猫になることはない。
付記
どうでも良い事だがチータと豹の見分けが今でもつかない。40年ほど前lazyの近くにアマゾンと言うピンクキャバレーがあった。女の子は皆ヒョウ柄のミニドレスを着ていた。源氏名の名札をつけているのだが「チータ」と言う子がいた。本名が「水前寺」か「清子」であったのかもしれないし豹とチータの違いなど興味がなかったのかもしれない。
チータ