小松左京の「日本沈没」のパロディ小説で筒井康隆作である。ネット上で「オリンピック以外全部自粛」と言う用語が飛び交っている。この応用編である。東京では緊急事態は解けず緊急事態宣言でのオリンピック開催と言う非常事態といおうかもはや異常事態である。ワクチンも供給不足により接種比率は上がらず集団免疫状態は程遠いが再三の非常事態宣言によりこちらへの集団免疫は出来てしまった。しかし無観客とはいえこんな状況でオリンピックやるかね・・・といった感想である。土石流が流れてきている河口でバーベキューやるようなものではないのか。一回目のワクチン接種が終わった。基礎疾患枠ではなく、オリンピック選手枠でもない普通の年齢枠である。集団接種会場で受けたので見渡す限り同世代のジジババである。誰もが飼いならされた羊のように大人しく毛を刈られる順番を待っている。早く着けば早く受けられるかと思い早めに家を出た。順調に到着しすぎ2時間前に会場に着いてしまった。予約時間別の待合スペースになっており早い時間帯の接種は無理の様であった。皆ジジババのくせにスマホを弄って時間を潰している。それをしり目に僕はハードカバーのマイケル・サンデルを読む。接種は順調に進んでいると見え30分ほど繰り上がり予約時間の先頭打者として打席に向かった。病院には無縁の健康優良爺なのではっきりとした注射の記憶は中学生のBCGまで遡る。ひどいアレルギー反応は出なかったが接種後3時間ほどしてから熱燗をちょっと飲んだくらいの体の火照りを感じた。一日たった今現在左手が2試合連投した松坂大輔の肩の様に重い。