モンローの写真


昔マリリン・モンローの信奉者は多くいた。野坂昭如が「マリリン・モンロー、ノーリターン」という曲を歌い、大橋巨泉が「マリリンは何もしなく良い、そばにいるだけで良い」と発言していたのも記憶している。ジョー・ディマジオ、アーサーミラーと結婚し、JFケネディを虜にした。僕が若い頃はマリリン・モンローの魅力など分かるべくもなく、というよりは金髪の頭の悪い女を毛嫌いしていた。野坂の歌も「マリリン・モンロー、脳たりん」にしか聞こえなかった。主演映画の「紳士は金髪がお好き」「お熱いのがお好き」「百万長者と結婚する方法」「七年目の浮気」どれもそのマリリンのネジ一本足りない感を利用した作品と考えていた。作品によっては男尊女卑感がぷんぷんする物もある。時代の思想が反映されている。ところが自分がある年になってからマリリン・モンローを素敵だなあ・・と思うようになった。それは「ナイアガラ」とか「荒馬と女」の様にミステリアスな悪女や強い女を演じた時だけではなく「七年目の浮気」の様な養殖ハマチではなく・・・ええと天然ぶりっこを演じた時にも思うようになった。それは僕が禿げエロ親父になった証かもしれないし新しい気づきなのかもしれないし単なる勘違い何かもしれない。ここに一枚の写真が有る。マリリン・モンローが本を読んでいるスナップショットである。そりゃ・・マリリンだって本を読むこと位あるはずだ。だが、それだけで素敵なのである。本のタイトルはジェームス・ジョイス作「ユリシーズ」
詩人宮城賢が「しるこの塩加減」という表現を使ったことが有った。甘みを引き立たせるたせる為にちょっとだけ塩を入れるのである。この写真はマリリン・モンローのそう言った所を引き出しているのかもしれない。