Jazz紳士交遊録 vol29 村田千紘

今月初め村田中でチッピーこと村田千紘に来てもらった。菜緒子の襷を村田千紘に引き継ぎたい。存在を知ったのも村田中のデビューアルバムである。音より先にそのジャケット写真に気を取られる。二人がスクールジャージに身を包み収まっている。チッピーは小首を傾げ品の良いお嬢様然としている。このアルバム制作者の意図は手に取るようにわかる。推しがしやすくなるように近くにいる庶民派に仕立て上げようとしている。初めて来てもらったというより演奏してもらったのは池田篤がコロナ関係で来れなくなった時だ。たまたま旅行がてら池田を聴きに来ていたチッピーに急遽演奏してもらったのがきっかけだ。見かけ通り山の手のお嬢様だったら会話がちょっと窮屈になるなあと思っていたら全く予想が外れた。品は良いが実にさばさばしている。頭は良いが気遣いも出来る。こうなると親の顔を見てみたいと言う事になるが若井俊也に聞くとご両親はいたって普通の真面目な方と言う事だった。トランペットも花形楽器であることも良いことにこれ見よがしに突っ走るタイプではない。しかしツボはちゃんと抑える演奏である。KドーハムとTベイカーを足して裏漉ししたものに塩、コショー、ヘロイン少々加えこんがりやきあげたものを想像してもらうと分かりやすい。二月出張lazyと云う企画で渋谷の琥珀にお邪魔した。チッピーも駆けつけてくれた。大石学トリオに松島、丈造、チッピー3人のトランぺッターが共演する場面が出現した。僕は一世風靡したブラスロックの雄チェイスを想い出した。その事を告げると勿論、曲「黒い炎」は知っています・・・と心強い返答があった。好きなトランぺッターは・・・というべたな質問はあまりする機会はないがチッピーの場合は聞かなくとも分かる。
もし一にマイルス、ニニ・ロッソと答えてくれたなら僕との相性もドンぴしゃ・チェーリーだ。