jazz紳士交遊録 vol33 柳沼祐育

jazz紳士交遊録 vol33 柳沼祐育
柳沼を連れて来てくれたのはベースの三嶋大輝である。三嶋を信頼して「俺をがっかりさせない若手で来い」と冗談半分で脅しながら言ったのを覚えている。祐育君はコミ力素晴らしいです・・・と人間性を強調して薦めるのは裏に何かあるのではと勘繰ったものだ。柳沼と一緒に居ると本当に楽しい。人柄も素晴らしいのだが音楽に関してはポップス、ロックに関しても物知りだ。よく打上であの曲何だったっけ・・・と言う事がある。そういう時は柳沼に聞いてみようと言う事になる。深夜東京の電停にいる柳沼は酔っ払いたちが合唱する曲を真剣に聞いて正解を教えてくれるのである。学生の間でも人気者である。卒業ライブの時お祝いの品の代わりに東京のミュージシャンと共演できる機会を作っている。実現できるかどうかは補償できないが一応リクエストを聞いている。一番人気は柳沼である。音楽性もあるが恐ろしくないと言う事らしい。すると一番人気ないミュージシャンは誰か・・・ここには書けない。又ドアを蹴破られる。その人物を仮にT氏としておく。T氏曰く「俺、バップで柳沼みたいなニュアンス出せないんだよな」最高の誉め言葉である。柳沼のドラミングを聴いていると唐突であるが子供の頃やっていた自分の卓球のスタイルを想い出すのである。フットワークでカバーし8割はフォアのドライブで返しバックに来たものは取りあえず相手コートに返すだけ。柳沼のレガートは決して停滞することがないフォアのドライブである。柳沼のグリップは独特である。手首がかえらないハンデを克服し独自のグリップを考え出した。頭が下がる。僕は人の出会いに関しては出会うべくして出会う・・・という運命論者である。若井俊也が年56回やってもらった年にも柳沼の名前は上がっていたらしいが僕は覚えていない。ずいぶん経ってから俊也に「柳沼の存在もっと早く教えてくれなかったの」と聞いたところ「ドラムは珠也と原とセシルで間に合っている」と言ったらしい。だが合うべく人間はいつか必ず出会うのである。11月11日から柳沼と相談して選んだ若手との6日間のプログラムを組んだ。何処か聴いてもらえると嬉しい。